香港、2/3の新型コロナ新規感染確認数19人…直近1ヶ月半内で最少

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府は2月3日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が前日から6人減の19人だったと発表。第4波の初期にあたる昨年11月20日以来、およそ1ヶ月半内で最少に。すべて市中感染で、輸入性はゼロ。感染経路不明は7人で、前日から3人増、3日連続1桁台を維持した。このほか、翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は20人超とのこと。

 なお、この日の感染確認者のうち1人は66歳の男性で、本人が提出したウイルス検査ボトルに不備があり、当局が再提出を求めていたが、期限までに提出されなかったことから、警察官が男性の自宅を訪ねたところ、死亡しているのを発見したという。その後、遺体から採取したサンプルを検査した結果、感染が確認されたとのこと。

 依然として市内各所で集団感染(クラスター)の出現が続いている状況で、市中に存在する無症状感染者が日常生活を送る中で感染を拡大させている可能性が指摘されている。近日、マンションの同一棟内、グループホーム内、職場内での感染連鎖が多数確認されている。

 香港では、第4波下で感染者が複数出現したビル(マンション)の住民に対する強制検査、1月下旬からは感染例の集中する特定区域を対象とした局地ロックダウンによる強制検査が散発的に実施されており、2月1日から強制検査対象とするビルの基準を引き締める(感染経路不明の感染者が出現、または環境サンプルでウイルスが検出されたビルすべてに)とともに、局地ロックダウンをより広範かつ頻繁に実施されるようになった。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

 ここまでの香港における累計感染確認数は1万0531人、退院者数は9632人、死者数は184人。

 香港で第4波が続く一方、海を隔てて隣にある人口約68万人のマカオでは、封じ込めに成功している。1月21日に約7ヶ月ぶりの新規感染確認があったが、ドバイからの入境者(帰郷者)で、輸入性事例にあたる。市中における感染確認に関しては2月3日まで311日連続ゼロ。すでに中国本土との往来制限の緩和が進み、中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある中でも長期にわたって市中感染ゼロを維持できていることから、域内、周辺地域、世界の流行状況に応じて迅速に防疫措置の内容を調整する方策が機能しているといえる。

関連記事

最近の記事

  1.  12月3日午後4時頃、マカオタワーでバンジージャンプを終えたばかりの日本人男性(56)が息切れの…
  2.  今年(2023年)で42回目を迎えた「ギャラクシーエンターテイメント杯マカオ国際マラソン2022…
  3.  マカオ治安警察局は12月2日、マカオの路上で拾った高価なダイヤモンドブレスレットを着服したとして…
  4.  マカオ司法警察局は12月2日、不法麻酔・向精神薬販売罪でチュニジア人の男(42)=自称運転手=を…
  5.  マカオのカジノIR(統合型リゾート)運営大手サンズチャイナ社は12月1日、同社従業員と現地ボラン…

ピックアップ記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  マカオ航空日本支社の発表によれば、現在成田路線を週4便(火・木・土・日曜)で運航しているが、今年…
  3.  マカオでは、2019年12月に初の軌道系大量輸送機関として新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  12月3日午後4時頃、マカオタワーでバンジージャンプを終えたばかりの日本人男性(56)が息切れの…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年12月号
(vol.126)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun