マカオ国際空港運営会社、2020年の営業損失約90億円…新型コロナの影響甚大

 マカオの主要な空の玄関口、マカオ国際空港の運営会社にあたるCAMは3月30日、株主総会を開催した。

 CAMが同日発出したプレスリリースによれば、昨年(2020年)の総売上高は前年比75%減の4.62億マカオパタカ(日本円換算:約64億円)、年間営業損失は6.52億マカオパタカ(約90億円)だったとのこと。

 昨年、新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって航空業界が大打撃を受けたのは周知の通りだ。マカオ国際空港も例外ではなく、年間の離発着回数は78%減の延べ1万6962回、旅客数は88%減の延べ117万人、貨物輸送量は21%減の3.3万トン超、ビジネスジェット離発着回数は78%減の延べ606回にとどまった。

 同社は今後の見通しについては、防疫措置の常態化や新型コロナウイルスワクチンの導入によって、世界的に流行が抑制され始めており、航空・観光業回も少しずつ回復を遂げているとのとのこと。今月(3月)のマカオ国際空港の旅客数は前月比で倍増、前年同月比でも3倍に上ったという。今後も市場の回復に向けた準備と改善を進め、一日も早く正常化するよう努力を続けていくとした。

 マカオ国際空港ではコロナ禍にあっても旅客ターミナルビル拡張工事など将来の需要回復に向けた準備が着々と進められている。

マカオ国際空港運営会社CAMの株主総会の様子=2021年3月30日(写真:CAM)

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