中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が4日連続100人以下に…端午節連休の人流増などに伴う伝播拡大に警戒=6/2

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海など一部地域で比較的大規模な再流行が出現した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が6月3日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月2日の中国本土における新規市中感染確認者数は20人(前日から2人増)だったとのこと。内訳は、北京市8人、上海市8人、内モンゴル自治区3人、四川省1人。このうち上海市の2人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは230日連続で、8日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は54人(前日から11人増)。内訳は、広西チワン族自治区9人、上海市8人、北京市7人、遼寧省7人、吉林省5人、河北省4人、内モンゴル自治区4人、天津市3人、山東省3人、河南省2人、江蘇省1人、浙江省1人。

 無症状を含む新規感染者数は74人で、4日連続100人以下に。

 6月2日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1872人(うち輸入性が217人)で、重症者は82人(輸入性ゼロ)。無症状の患者8622人(輸入性457人)が医学観察下にあるとのこと。

 今年に入って以降、オミクロン変異株の流入に伴い、中国本土の多くの省市区で新規感染例の出現が続いている。

 特に深刻となったのが上海市で、3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が続いたが、新規感染確認数が顕著な減少となったことを受けて、5月31日24時をもって約2ヶ月にも及んだロックダウンは解除に。これまでのところロックダウン解除後も目立ったリバウンドは出現していない。

 北京市の状況も落ち着いてきたが、依然として局地的に社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染例が出現している状況。ただし、多くの区で正常化が進んでいる。

 NHCは2日午後の会見で、全国的に流行状況は良化傾向を持続しているとの見方を示した。端午節の連休を迎えるにあたり、人の流動や人が集まる機会が増える可能性があり、伝播拡大のきっかけになる恐れもあるとし、各地における防疫措置を確実に実施するよう指導を行ったとのこと。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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