中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は410人…海南省でオミクロンBA.5.1.3の流行出現、漁港から流入か=8/4

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月5日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月4日の中国本土における新規市中感染確認者数は162人(前日から109人増)だったとのこと。内訳は海南省127人、広西チワン族自治区16人、浙江省12人、重慶市3人、内モンゴル自治区2人、広東省1人、四川省1人。このうち広西チワン族自治区の13人、浙江省の9人、海南省の1人の計23人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは293日連続で、11日ぶりに100人超となった。

 市中の無症状感染例は248人(前日から7人増)。内訳は浙江省54人、河南省42人、海南省35人、広西チワン族自治区34人、新疆ウイグル自治区27人、山東省16人、新疆生産建設兵団14人、甘粛省10人、重慶市9人、河北省2人、天津市1人、内モンゴル自治区1人、江西省1人、貴州省1人、寧夏回族自治区1人。

 無症状を含む新規感染者数は410人で、2日連続増となった。近日はアップダウンを繰り返す状況。

 8月4日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1623人(うち輸入性が611人)で、重症者は1人(輸入性1人)。無症状の患者5604人(輸入性632人)が医学観察下にあるとのこと。

 海南省では、2日以降に感染例が増加。4日に感染例は162人に上り、このうち三亜市が146人を占め、大半が一般市中からPCR検査によるスクリーニングを通じて発見に至ったもの。同市当局は今回の流行がオミクロンBA.5.1.3によるものと発表。中国本土では初出現となり、漁港が流入地点になった(漁師が漁獲の取引時に感染か)との見方を示した。目下、流行は拡大中で、市中における伝播リスクが存在するとしている。

 香港・マカオに隣接する広東省の感染例1人は湛江市の雷州から報告されたもの。患者は市外から戻った人で、海鮮卸売市場、レストラン、薬店を訪問していたとのこと。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4〜5千前後(輸入性含む)となっている。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。マカオと広東省珠海市との間では、3日午後6時から条件付きの隔離検疫免除による相互往来が約1ヶ月半ぶりに再開した。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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