マカオ、カジノで負けた中国人客がピットに乱入してチップ奪う

 マカオ司法警察局は1月6日、同月5日にコタイ地区にあるカジノ施設でゲーミング(カジノ)チップを狙った強盗事件が発生し、中国人(中国本土居民)の男1人(32)を逮捕したと発表。

 同局によれば、5日正午頃、カジノ施設の警備部門から「客の男1人がゲーミングテーブルのチップ置き場からチップを奪って逃走したが、すぐに取り押さえることに成功した」とする通報が寄せられたとのこと。

 事件発生の状況について、被疑者はカジノ施設内で、突然ピットと呼ばれる一般立ち入り禁止区域に乱入し、カジノディーラーの背後から両手を使ってチップ置き場にあった複数枚のチップを奪い、ディーラーが制止するも及ばず、男はピットを離れて歩き出したが数歩進んだ後、再び同じピットに戻ってチップを奪って逃げようとしたが、駆けつけた多くの警備員に取り押さえられたという。カジノ運営会社から報告された損失額は11万8500香港ドル(日本円換算:約220万円)だったとのこと。

 被疑者は同局の調べに対し、マカオへ来てカジノで全額負けたことで犯行を思いついたなどと供述したとのこと。同局では、被疑者が捜査過程で身元確認手続きを拒否したとして、強盗罪及び違例罪で検察院送致済みとした。

 ゲーミングチップはカジノフロアにあるキャッシャーと呼ばれるカウンターで額面の現金と交換することができる。つまり、現金そのもの。マカオのカジノではチップを狙った犯罪がしばしば発生している。

警察が公開したカジノ施設におけるチップ強盗事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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