マカオでインフルエンザと新型コロナ感染例が増加…衛生当局が予防呼びかけ

 マカオ政府衛生局は1月12日夜、マカオでインフルエンザウイルスの活動が活発化し、流行ピーク期に入ったとみられ、今後もインフルエンザ感染の拡大が予想されると同時に、新型コロナウイルス感染も増加が見受けられることから、インフォグラフィックを発信するなどして市民に対して一層の予防策を講じる注意するよう呼びかけを行った。

 同局によれば、マカオの主要な2つの医療機関におけるインフルエンザモニタリング資料でインフルエンザ様疾患による受診者数が増加傾向にあるとのこと。インフルエンザ様疾患で救急外来を受診する患者の割合は今年(2024年)1月第1週が100人あたり12.5人、児童は37.7人で、前週から上昇。インフルエンザウイルス検査陽性率についても上昇傾向が続いており、すでにインフルエンザウイルス流行ベースラインを突破している状況(前月同時期の8%から前週は33%に上昇、直近2週間はベースラインレベルの14%を上回る)で、検出されたインフルエンザウイルスの型はA型H3が73.3%を占めトップで、B型が25.2%、A型H1が1.4%と続いた。このほか、直近1ヶ月の新型コロナウイルス検査では、XBB型のEG.5が69%、BA.2.86型が31%(うちJN1.(BA.2.86.1.1)が13%を占めたという。

 インフルエンザ様疾患の集団感染事案は今年1月から直近までに43件あり、感染者数は360人。主に幼稚園、小中学校で発生したとのこと。内訳は22件がA型インフルエンザウイルス、6件がB型インフルエンザウイルス、4件がアデノウイルス、1件が新型コロナウイルスによるもので、他の10件については検査結果陰性または検査中とのこと。

 今年1月1日から直近までのマカオにおける肺炎を併発したインフルエンザ重症例は8例あり、患者の年齢は5〜81歳、男性4人、女性4人で、このうちインフルエンザワクチン接種者は3人だったという。目下の高リスク層における2023〜2024年シーズン向けインフルエンザワクチンの接種率については、グループホーム入所者が9割超、幼稚園児・小学生が8割近く、3歳以下と65歳以上が5割近くで、前年同時期を上回っているとのこと。

マカオ政府衛生局(写真:GCS)

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