マカオ、2023年12月の平均ホテル客室稼働率は85.9%…通期でも81.5%まで回復

 マカオは人口約68万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリをはじめとした大規模イベントが数多く開催されるアジア有数の国際観光都市として知られる。

 マカオの年間訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)は2020年から2023年まで丸3年にわたって低迷が続いたが、昨年(2023年)の年初からアフターコロナとなり、急回復している。

 昨年12月のインバウンド旅客数は前年同月から656.0%増、前月から13.9%増の294万3930人、昨年通期では前年から394.9%増の2821万3003人に。年初からの回復ペースが夏以降に加速し、年末まで勢いを維持した。

 マカオ政府統計調査局は1月29日、昨年12月及び通期のホテル宿泊客関連統計を公表。昨年12月の平均ホテル客室稼働率は85.9%で、前年同月から43.1ポイント(pt)上昇、前月からは3.6pt上昇。

 ホテル等級別では、5つ星が前年同月から47.5pt上昇の86.3%、4つ星が39.3pt上昇の85.0%、3つ星が35.6pt上昇の84.8%、2つ星ホテルが32.1pt上昇の91.9%、エコノミー宿泊施設が34.1pt上昇の80.2%。なお、5つ星ホテルの供給客室数が24.5%増、4つ星ホテルが21.0%増、3つ星ホテルが21.8%増、2つ星ホテルが18.0%増、エコノミー宿泊施設が41.9%増だった点も考慮する必要がある。

 昨年12月末現在、マカオで営業中のホテル数は前年同時期から19軒増の142軒、供給客室数は23.5%増の4.66万室あり、このうち5つ星ホテルが3軒増の38軒で、供給客室数は全体の60.3%を占める2.81万室。

 昨年12月のマカオのホテル宿泊客数は前年同月比189.3%増の132.5万人。このうち中国本土からの旅客が179.1%増の95.4万人、香港からの旅客が633.6%増の18.8万人、台湾からの旅客が535.6%増の2.8万人。一方、コロナ禍インバウンド低迷期にステイケーション需要等で稼働率の下支えをした地元マカオ客は41.1%減の4.6万人。前年同月は約300人だった日本人旅客は約6800人に。ホテル宿泊客の平均滞在時間は前年同月から0.2日短い1.6日。

 昨年通期の平均客室稼働率は前年同時期から43.1pt上昇の81.5%、ホテル宿泊客数は165.4%増の1357.3万人、平均滞在時間は0.1日短い1.7日。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の夜景(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun