マカオで今年初の輸入性デング熱感染者確認…患者はマレーシア渡航歴ある女性

 マカオ政府衛生局(SSM)は2月29日夜、マカオ域内で今年(2024年)初めての輸入性デング熱感染例を確認したと発表。

 SSMによれば、患者はマカオ半島新口岸地区にある青少年向けアクティビティ施設及び商業ビルを勤務場所とし、マカオ半島北部の黒沙環エリア居住の海外労働者の女性(26)で、今年2月4日から19日まで親族訪問のためマレーシアへ渡航していたとのこと。マカオへ戻った後の2月22日に発熱、筋肉痛、頭痛の症状が出現し、医療機関を受診。その後、27日になって全身に発疹が現れ、28日に公立総合病院の仁伯爵綜合醫院(通称:山頂醫院)を受診し、デング熱検査を受検。29日に公共衛生研究所による検査結果が判明し、デング熱Ⅲ型に感染していることが確認されたという。目下、患者の容体は安定しているとのこと。

 患者はSSMの疫学調査に対し、体調不良を感じて以降、勤務先へ出勤した以外は自宅に留まっており、最後の出勤日は2月28日だったといたと説明。なお、患者のマレーシア所在の家族のうち1人がデング熱感染確認されたというが、マカオで同住の友人に類似の症状は出ていないという。SSMは患者の渡航歴、発症時間、検査結果を踏まえ、輸入性デング熱であると判断するに至ったとし、患者のマカオの自宅及び勤務先周辺に職員を派遣して蚊の駆除を実施するとした。

 今回のケースを受け、SSMでは市民に対して適切なデング熱感染予防策を講じるよう呼びかけた。昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、直近のケースは11月初頭だった。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=本紙撮影

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