マカオ、2024年2月のカジノ売上は約3448億円…前年同月から79.1%増、コロナ前2019年同月の7割超まで回復

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は3月1日、今年(2024年)2月の月次カジノ売上(粗収益、Gross Gaming Revenue=GGR)統計を公表。

 今年2月のカジノ売上は前年同月から79.1%増の184.86億パタカ(日本円換算:約3448億円)で、対前月では4.4%減。コロナ前の2019年同月からの回復率は72.9%。

 2月の営業日は29日間で、前月と比較して2日短い。2月の1営業日あたりの平均売上は前月を0.13億パタカ(約2.4億円)上回る6.37億パタカ(約117.5億円)だった。

 今年1〜2月累計のカジノ売上は前年同時期から72.7%増の378.23億パタカ(約7057億円)。変動率は前月時点から5.7ポイント拡大。2019年同時期からの回復率は75.1%。

 マカオは昨年1月初頭にウィズコロナへ転換。アフターコロナ初年となった昨年のカジノ売上は3月から本格的な回復が進み、夏場以降に加速、年末まで勢いを維持し、昨年通期のカジノ売上は前年から333.8%増、2019年の62.6%に相当する1830.59億パタカ(約3兆4153億円)に。政府は市場の回復が進む状況を受け、2024年の財政予算でカジノ売上目標を前年の1300億パタカ(約2兆4254億円)から2160億パタカ(約4兆0299億円)へ引き上げ、財政収支の均衡を実現するとしており、今年ここまで2ヶ月は目標達成ペースで進捗している。

 なお、今年2月の季節要因として、年間最大の多客期のひとつにあたる旧正月の春節ホリデーがあった。

カジノのイメージ(資料)=本紙撮影

【資料1】2024年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:193.37億パタカ=約3608億円(67.0%減)
・2月:184.86億パタカ=約3448億円(79.1%増)
>1〜2月累計:378.23億パタカ=約7057億円(72.7%増)

【資料2】2013年〜2023年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億パタカ=約6兆7305億円(18.6%増)*ピーク時
・2014年:3515.21億パタカ=約6兆5583億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億パタカ=約4兆3068億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億パタカ=約4兆1644億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億パタカ=約4兆9579億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億パタカ=約5兆6502億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億パタカ=約5兆4563億円(3.4%減)
・2020年:604.41億パタカ=約1兆1276億円(79.3%減)
・2021年:868.63億パタカ=約1兆6206億円(43.7%増)
・2022年:421.98億パタカ=約7873億円(51.4%減)
・2023年:1830.59億パタカ=約3兆4153億円(333.8%増)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月26日、前月(3月)コタイ地区の統合型リゾート(IR)併設カジノ場内にある…
  2.  澳門海關(マカオ税関)は4月26日、世界知的所有権機関(WIPO)が制定した「世界知的財産の日(…
  3.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土では5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴ…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は4月26日、今年第一四半期(2024年1〜3月期)の雇用…
  5.  マカオの公共路線バスで4月25日午前0時から中国本土版のアリペイ、香港版のアリペイ、マカオ以外の…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun