マカオ、2024年1QのGDPは25.7%増…コロナ前同時期の87.2%まで回復

 マカオ政府統計・センサス局は5月24日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオの域内総生産(GDP)に関する統計を公表。

 同局が発出した資料によれば、サービス輸出の増加が続く恩恵を受け、また民間消費及び固定資本形成総額の安定化と相まって、マカオ経済の回復が一層進み、今年第1四半期のGDPは実質ベースで前年同時期から25.7%増、コロナ前2019年同時期の87.2%まで回復したとのこと。このうち、ゲーミング(カジノ)サービス輸出及びその他ツーリズムサービス輸出が前年同時期からそれぞれ62.7%、14.8%増、内需(民間消費支出、政府最終消費支出・投資含む)は3.4%増に。GDPデフレーターは106.8で、2.3%上昇。

 今年第1四半期のインバウンド旅客数は前年同時期から79.4%増の延べ887.6万人に達し、2019年同時期の85.7%まで回復。外需の増に伴い、総体サービス輸出が前年同時期から30.3%増。一方、サービス輸入は3.5%減。貿易については、貨物輸出と輸入がそれぞれ13.6%、1.4%減。

 マカオ経済の回復が続く状況に加え、(コロナ禍で経済支援策の一環として実施された)生活補助措置が完結したことで、民間消費は前年同時期から10.9%増、このうち世帯のマカオ地元市場における最終消費支出が9.1%増、外地における支出が23.1%増に。このほか、生活補助措置の完結を受け、政府最終消費支出は20.7%減となり、このうち貨物・サービス純購入額は40.5%減だった。

 明るい経済情勢も投資の増加に寄与し、固定資本経済総額は前年から13.0%増と4四半期連続プラスを維持し、このうち建設投資は4.3%増、設備投資は48.0%増。民間設備投資が顕著な増、加えて住宅・カジノライセンス事業者による建設等プロジェクトの投資が増加し、民間設備投資、民間建設投資はそれぞれ28.5%、10.4%増。このほか、大型インフラプロジェクトの推進が続く中、政府設備投資は239.6%増に。政府建設投資については1.8%減。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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