マカオの銀行における国際業務割合が下落に転じる…2024年3Q

 マカオ金融管理局は11月18日、今年第3四半期(2024年7〜9月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年第3四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から下落に転じた。下落は2四半期ぶり。今年9月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は同年6月末から0.2ポイント下落の83.2%に。国際負債の割合についても0.6ポイント下落の80.5%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年9月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%と0.6%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は32.0%、40.0%、22.5%、4.6%、国際負債に占める割合は38.5%、35.1%、21.3%、4.5%。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は前の四半期から1.7%下落の2兆0021億マカオパタカ(日本円換算:約38.6兆円)。このうち対外資産は2.5%減の1兆4489億マカオパタカ(約27.9兆円)、マカオにおける外貨資産は0.7%増の5532億マカオパタカ(約10.7兆円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは4.7%下落の5274億マカオパタカ(約10.2兆円)。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、3ヶ月前から2.3%減の1兆9352億マカオパタカ(約37.3兆円)。このうち対外負債は7.4%下落となる9725億マカオパタカ(約18.7兆円)、マカオにおける外貨負債は3.6%上昇の9627億マカオパタカ(約18.6兆円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その2024年6月末における残高は1.9%増の7035億マカオパタカ(約13.6兆円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年9月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は40.8%及び24.5%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家がそれぞれ0.7%及び12.2%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は44.7%及び34.6%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.4%及び7.4%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府海事・水務局(DSAMA)は7月14日、同日午前9時半頃、マカオ半島北西の林茂塘にある…
  2.  マカオ観光のハイライトとしてすっかり定着した世界遺産めぐり。マカオ半島中央の旧市街地に点在する3…
  3.  マカオ半島新口岸地区にあるニューオリエントランドマークホテル(新東方置地酒店)のボールルームで7…
  4.  このほどマカオ政府財政局が公表した最新の財政収支資料によれば、今年(2025年)1〜6月累計の歳…
  5.  マカオ政府教育・青年発展局(DSEDJ)は7月12日、マカオ特別行政区政府と中国人民解放軍駐マカ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  2.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  3.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun