マカオ、2025年8月のインバウンド旅客数が15.5%増の422万人に…単月最多更新、1〜8月累計15.0%増の2690万人

 マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は9月19日、今年(2025年)8月及び1〜8月累計の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。

 今年8月のインバウンド旅客数は前年同月から15.5%増の421万9034人(延べ、以下同)で、単月最多記録を更新した。内訳は、日帰り旅客が25.1%増の255万3316人、宿泊を伴う旅客が3.4%増の166万5718人。平均滞在時間は1.1日、日帰り旅客に限ると0.3日、宿泊を伴う旅客が2.3日で、いずれも横ばい。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、18.4%増の325万7874人、全体に占める割合は77.2%。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客は2.8%増の68万1740人、同第三の台湾からは21.0%増の8万9057人。

 国際旅客ソース(中国本土、香港、台湾以外から)についても17.3%増の19万0363人に。このうち東南アジアでは、タイ(1万3417人)、フィリピン(3万8389人)、インドネシア(1万3371人)、マレーシア(7991人)、シンガポール(5836人)で、それぞれ110.2%、9.1%、33.0%、4.5%、14.0%増。南アジアは、インド(7804人)が1.2%増。北東アジアは、日本(1万6630人)で57.2%増だった一方、韓国(3万5177人)は4.7%減。長距離では、米国(1万1755人)が14.2%増。

 入境ルート別の割合は、陸路が全体の84.6%を占めた。以下、海路が8.8%、空路が6.6%。陸路のインバウンド旅客数は19.5%増だった一方、海路と空路ではそれぞれ2.8%、2.0%減に。

マカオの町並み(資料)=2025年8月世界遺産セナド広場にて本紙撮影

 今年1〜8月累計のインバウンド旅客数は前年同時期から15.0%増の2689万5940人、コロナ前2019年同時期と比較した回復率は98.0%。内訳は、日帰り旅客が25.5%増の1571万6961人、宿泊を伴う旅客が2.9%増の1117万8979人。日帰り旅客が占める割合が拡大したため、平均滞在時間は0.1日短い1.1日となり、宿泊を伴う旅客に限ると2.3日、日帰り旅客は0.2日で、いずれも横ばい。

 マカオでは一昨年(2023年)1月初旬からアフターコロナがスタートし、インバウンド旅客の急回復が進んだ。昨年通期のインバウンド旅客数は前年から23.8%増の3492万8650人、コロナ前2019年と比較した回復率は88.6%。今後、どのタイミングで2019年水準を回復するか、また政府が旅客ソースのダイバーシティ化を推進する目標を掲げ、各種施策を打ち出す中、国際旅客ソースの動向が注目点となる。

2024年と2025年のマカオの入境旅客数(インバウンド旅客数)推移比較表(図版:DSEC)

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