マカオ政府、石油製品価格の監視を強化=輸入免許制度復活、08年以来

マカオでは、長期に渡って石油製品価格の「加快減慢、加多減少(値上げは早く値下げは遅い、値上げ幅は大きく値下げ幅は小さい)」という状況が続いており、市民の間で不満が蓄積している状況にある。そんな中、マカオの石油代理業者が2月5日に再度の各種製品の値上げを発表したことで、ついにマカオ政府が抜本的な対策に乗り出した。

マカオ政府経済局は値上げ発表翌日にあたる2月6日、統計データを基に今回の値上げと在庫品の価格に直接の関連性が見受けられないと判断。同局が石油代理業者に値上げ理由の説明を求めたところ、「商業的理由」との回答を得たという。

マカオ政府は事態を重く受けとめ、崔世安行政長官と梁維特経済財政長官が2月7日午前に緊急会議を行い、消費者の権益保護を目的とした石油製品価格の変動に対する監視を強化に乗り出すため、石油輸入免許制度の復活を決定した。マカオでは、燃油に対する消費税の免除措置が導入された2008年に石油製品の輸入が免許制から申告制へ移行して以来、政府が輸入時期や価格等の詳細情報を入手する権限を失っていた。

今後、政府主導による石油製品価格決定メカニズムの透明化、監視強化による価格の平準化が期待される。現在、マカオには燃料輸入会社が5社、LPG輸入会社が6社ある。

マカオ経済財政庁の梁維特長官(中央)が関連部門担当者を招集し、石油製品価格の監視強化に向けた対策会議を開催=2月7日(写真:澳門経済財政司司長弁公室)

マカオ経済財政庁の梁維特長官(中央)が関連部門担当者を招集し、石油製品価格の監視強化に向けた対策会議を開催=2月7日(写真:澳門経済財政司司長弁公室)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ特別行政区の今年度(2025年1〜12月)補正予算案が7月9日午後、戴建業経済財政長官列席…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は7月10日夜、前日(9日)マカオ域内で新たに輸入性デング熱感染を1例…
  3.  マカオ治安警察局は7月8日、未成年女児に対する非礼行為によりマカオで就労する中国人(中国本土居民…
  4.  マカオ治安警察局は7月8日、マカオ社会の治安環境浄化を目的とした違法売春に対する取り締まりの実施…
  5.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」の運営会社は7月8日、館内…

ピックアップ記事

  1.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  2.  今年(2025年)に入って以降、マカオ政府が新交通システム「マカオLRT」の新路線計画を相次いで…
  3.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…
  4.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

イベントカレンダー

7月 2025
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
« 6月   8月 »
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年7月号
(vol.145)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun