マカオ、2021年9〜11月期の総体失業率2.8%…前回調査から横ばい

 マカオ政府統計調査局は12月30日、2021年9月〜11月期の雇用統計を公表。総体失業率は2.8%で、前回調査(2021年8〜10月期)から横ばいで、6ヶ月連続で2%台を維持した。

 マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に限った失業率についても横ばいの3.8%。不完全雇用率は0.2ポイント(pt)下落の4.3%に。

 2021年9〜11月期のマカオ居住の労働人口は38.69万人、労働参加率は68.6%。就業人口は前回調査から500人減の37.59万人、マカオ居民に限ると600人増の28.09万人。11月に複数の大規模イベント開催されたことで人材需要が強まりマカオ居民の就業機会増につながった一方、海外労働者が減少したことによる。

 失業人口は前回調査時から100人増の1.10万人。求職中の失業者のうち直前までカジノ・カジノ仲介業及び建設業に従事していた人の数が多かった。このほか、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は2.8pt下落の13.1%に。

 不完全就業者数は700人減の1.68万人。業界別ではホテル業及び飲食業の減少幅が顕著だった。

 前年同時期との比較では、労働参加率、失業率、不完全雇用率がそれぞれ1.4pt、0.1pt、1.1ptの下落。

 就業調査の統計対象はマカオ半島、タイパ・コロアン島にある住宅の居住者(学生寮や高齢者入所施設等のグループホームを除く)で、域外からマカオへ越境通勤するマカオ居民及び海外労働者は含まれない。出入境資料を元にマカオ居民及び海外労働者の越境通勤者数は約8.42万人と推計され、これを含むマカオの総労働力は前回調査から400人増の47.11万人。

 マカオで雇用の調整弁となっているのは海外労働者で、コロナ禍で厳しい経済情勢の中、マカオ政府労工局(DSAL)はマカオ居民の雇用の継続と優先就業を確保するため海外労働者数の調整を行っていることを明らかにしている。DSALが12月30日に発表した資料によれば、年初来で同局のサポートにより就職に成功したマカオ居民が3233人超いるとのこと。今年10月末時点における海外労働者数は17万0911人で、前年同時期から1万0051人減だった。

DSALが開催した就職サポートイベントの様子(写真:DSAL)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  2.  マカオ政府とカジノ運営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、ギャラクシーエンターテイメントグループ(…
  3.  このほど5月27日から中国本土から香港・マカオへの「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(In…
  4.  マカオの公共放送局でラジオ・テレビ兼営の「澳門廣播電視(略称:TDM)」が5月13日に開局40周…
  5.  マカオ政府統計・センサス局は5月13日、昨年(2023年)のジョブトレーニング調査結果を公表。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun