マカオ国際空港の旅客数右肩上がり維持…新たに3路線新規就航=減便続く香港国際空港と対象的

 香港では、抗議活動が長期化する中、インバウンド旅客数が大幅減となり、多くの航空会社が香港路線の減便や運休といった対応を余儀なくされている状況だ。

 香港情勢を受けての訪マカオ旅客数の動向については、その大半を占める中国本土からの香港とマカオを巡るパッケージツアー客にマイナス影響が見受けられるものの、個人旅客にまでは大きく波及していない。

 近年、マカオにおける民航業界は成長を持続しており、マカオ国際空港の旅客数、就航路線数も安定して増加傾向にある。マカオ政府民航局発表資料によれば、11月下旬2から12月中旬にかけて、中国・春秋航空による瀋陽線(南昌経由)=週3往復、ベトナム航空によるハノイ線=デイリー、中国・東海航空による南通線の3路線が新規就航するほか、今年9月から運休していたエアアジアのパタヤ線も来年1月13日から週3往復で再開を予定しているとのこと。

 今年第3四半期(7〜9月)のマカオ国際空港の旅客数は前年同時期から17%増の延べ251.85万人に上った。昨今、香港情勢は深刻化が進んでいるが、マカオ国際空港を利用した訪マカオ旅客数に影響は出ていないといえる。東洋と西洋が融合したエキゾチックな街並みや独特の食文化、統合型リゾートの充実など、デスティネーションとしてのマカオの魅力が高まっていることもあり、今後もマカオ国際空港における既存路線の増便や新規就航が続くと期待される。

 空港の規模や役割が異なるため単純比較することできないが、マカオ国際空港と香港国際空港の現状は対象的といえる。

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

マカオ国際空港(資料)=マカオ・タイパ島―本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土では5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴ…
  2.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は4月26日、今年第一四半期(2024年1〜3月期)の雇用…
  3.  マカオの公共路線バスで4月25日午前0時から中国本土版のアリペイ、香港版のアリペイ、マカオ以外の…
  4.  近日、マカオを含む中国華南の珠江デルタ地域では大雨が続いている。  マカオ政府海事・水務局…
  5.  マカオ貿易投資促進局(IPIM)は4月24日、マカオにおけるMICE誘致状況のアップデートを明ら…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun