不動産取引量減も価格上昇—12年価格上昇率世界トップ

マカオ特別行政区政府統計調査局の発表によると、昨年(2012年)の住宅売買戸数は1.6万戸(うち未完成物件4,527件)で、前年比2,205戸減少、取引総額は同26.1%減の742.3億パタカだった。しかし、住宅の実用面積平米単価は57,362パタカとなり、前年比38.4%上昇、タイパは60%近い上昇を記録。

26日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。先日、世界的調査機関が発表した「世界住宅価格指数(全球樓價指數)」によると、昨年世界55の国と地域の住宅価格の平均上昇率は4.3%で、香港23.6%でトップだった。マカオはこれをさらに上回る水準。専門家によると、マカオの住宅価格の高騰は非常に深刻で、政府によるコントロールが必要と指摘する。

統計調査局のデータに戻ると、昨年完成した住宅ユニット数は前年の1.2倍にあたる2,443戸で、うちワンルームが869戸で35.6%、3室が854個で35%を占めた。また、昨年の印紙税の納付対象となった不動産取引は25,419戸で前年比8%減、取引総額は1,009.1億パタカで32.3%増。そのうち住宅税免除期間内の新築物件が全体の37.5%にあたる9,520戸で、金額は524.2億パタカだった。

マカオでは住宅価格の急上昇により、高所得者層ですら自家用住宅の購入が困難になりつつある状況。すでに不動産価格抑制策は導入されているが、今後印紙税の増など更なる強化を求める声も多い。

タイパ島のマンション群(資料)―本紙撮影

タイパ島のマンション群(資料)―本紙撮影

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