マカオ、2021年2月の対外商品貿易統計公表…輸入総額が前年同月から倍増

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により2020年2月頃から経済活動の縮小が続いている。

 ただし、このところは明るい兆しも見えつつある。マカオと中国本土における流行状況が落ち着いたことを受け、7月中旬から段階的に両地の往来制限が緩和されている。9月下旬までに中国本土からマカオへの渡航許可(ビザに相当)の申請、発給が再開されたことでインバウンド旅客が回復する中、輸入については改善傾向にある。

 マカオ政府統計調査局は3月30日、今年(2021年)2月の商品貿易統計を公表。

 今年2月の商品輸入総額は前年同月から倍増となる77.6億マカオパタカ(日本円換算:約1066億円)だった。品目別では、ゴールド製ネックレス、携帯電話、ハンドバッグ・財布がそれぞれ6.4倍、5.3倍、4.2倍増。一方で、その他紡績材料製品、カジノ用製品はそれぞれ70.6%、45.8%減。貨物輸出総額は16.8%減の7.3億マカオパタカ(約100億円)。このうち、マカオ製の商品の輸出は30.9%増の9117万マカオパタカ(約13億円)で、品目別では衣料、ペストリーがそれぞれ3.0倍、2.8倍増。再輸出は21.0%減の6.4億マカオパタカ(約88億円)で、品目別ではカジノ用製品、衣料がそれぞれ87.4%、74.7%減。2月の商品貿易赤字は70.3億マカオパタカ(約966億円)。

 今年1〜2月累計の輸出総額は前年同時期から8.7%増の21.5億マカオパタカ(約295億円)、マカオ製の商品の輸出についても15.6%増の2.6億マカオパタカ(約36億円)。輸入総額は51.6%増の184.1億マカオパタカ(約2529億円)。商品貿易赤字は61.0億マカオパタカ(約838億円)増の162.6億マカオパタカ(約2234億円)。

 今年1〜2月の主要輸出先内訳は、香港が19.3%増の16.4億マカオパタカ(約225億円)、中国本土が23.3%増の2.4億マカオパタカ(約33億円)、米国が23.8%増の7250万マカオパタカ(約10億円)、EUが18.4%増の3469万マカオパタカ(約4.8億円)。品目別では、非紡績商品が14.8%増の19.9億マカオパタカ(約273億円)、紡績品・衣類は33.6%減の1.6億マカオパタカ(約22億円)。

 輸入品の原産地別では、中国本土が62.2%増の65.2億マカオパタカ(約896億円)、EUが59.9%増の58.9億マカオパタカ(約809億円)。輸入元別では、香港が58.3%増の151.1億マカオパタカ(約2076億円)、中国本土が35.6%増の26.0億マカオパタカ(約357億円)。品目別では、消費財が53.6%増の132.8億マカオパタカ(約1825億円)。このうち、衣料・シューズが81.3%増の22.2億マカオパタカ(約305億円)、腕時計が111.4%増の17.0億マカオパタカ(約234億円)、ハンドバッグ・財布が137.1%増の16.3億マカオパタカ(約224億円)。また、携帯電話と建築資材についても、それぞれ2.9倍増の21.4億マカオパタカ(約294億円)、56.7%増の3.2億マカオパタカ(約44億円)。燃料・潤滑油は20.2%減の7.6億マカオパタカ(約104億円)だった。

 1〜2月累計の対外商品貿易総額は前年同月から45.6%増の205.7億マカオパタカ(約2826億円)。

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  近日、マカオを含む中国華南の珠江デルタ地域では大雨が続いている。  マカオ政府海事・水務局…
  2.  マカオ貿易投資促進局(IPIM)は4月24日、マカオにおけるMICE誘致状況のアップデートを明ら…
  3.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  4.  アフターコロナ初年となったマカオの昨年(2023年)通期のカジノ売上(粗収益、Gross Gam…
  5.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオのイーストスクエアで4月24日、…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun