香港、新型コロナ市中感染確認1人…感染経路不明のN501Y変異株感染=5/24

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府の発表によれば、5月24日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から1人減の1人とのこと。市中感染例で、患者はフィリピン人のホームヘルパー(46)。感染経路は不明、N501Y変異株感染だったという。

 この患者は今年(2021年)2月8日に雇主とともにパキスタンへ渡航し、4月3日に香港へ戻った後、政府指定の検疫用ホテルで規定の隔離検疫期間を満了してから市中に戻っていた。検疫期間中に受検したウイルス検査の結果はすべて陰性だったというが、近日受検した検査で感染確認に至ったとのこと。なお、患者は前月から今月にかけて新型コロナワクチン(独ビオンテック製のmRNAワクチン)の接種を2回済ませていた。香港衛生当局では、抗体検査が陽性だったことも踏まえ、香港へ戻る前に感染歴があり、再陽性となった輸入性事案の可能性も排除できないとしている。

 23日午後から24日朝にかけて、患者が住み込みで働いていた九龍・大角咀のマンションの棟で局地ロックダウンが実施され、およそ760人の住民が検査対象となったが、この検査による感染確認例はなかった。このほか、患者が外出した際の立ち寄り先に同時間帯に滞在していた人がウイルス検査対象となったほか、患者の雇主の2人の子供の通う学校が臨時休校となり、校内の清掃などが行われたとのこと。

 このほか、翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)については5人以下とのこと。これとは別に不確定事案も2人いるという。

 香港における過去14日間累計の新規感染確認は26人で、その約19%を占める市中感染5人のうち感染経路不明は2人。ここまでの累計感染確認数は1万1834人。

局地ロックダウンが実施された九龍・大角咀エリアのマンションで住民に対してウイルス検査を受けたかどうかの確認を行う職員=2021年5月24日(写真:news.gov.hk)

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