中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は354人…上海では段階的に学校再開へ=5/26

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が5月27日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月26日の中国本土における新規市中感染確認者数は80人(前日から24人減)だったとのこと。内訳は、上海市45人、北京市22人、天津市7人、吉林省1人、四川省2人、江蘇省1人、雲南省1人。このうち上海市の33人、北京市の2人、天津市の1人の計36人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは223日連続で、24日連続500人以下となった。

 市中の無症状感染例は274人(前日から82人減)。内訳は、上海市219人、遼寧省9人、河南省8人、四川省8人、新疆ウイグル自治区8人、北京市7人、吉林省5人、天津市3人、山東省3人、黒竜江省1人、江蘇省1人、浙江省1人、江西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は354人で、6日連続1千人以下に。このうち上海市の報告数が264人に上り、全体の74.6%を占めた。上海では12日連続1千人以下を維持。

 5月26日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3272人(うち輸入性が211人)で、重症者は169人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万9295人(輸入性435人)が医学観察下にあるとのこと。

 今年に入って以降、オミクロン変異株の流入に伴い、中国本土の多くの省市区で新規感染例の出現が続いている。

 特に深刻となったのが上海市で、3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が維持されている。ただし、近日は新規感染確認数が1000人以下まで下落しており、段階的に正常化が進む状況。市当局は、全市で高校3年生及び2年生の対面授業を6月6日から、1年生はその1週間後からそれぞれ再開することを明らかにした。中学校、小学校については学期末まで自宅でのオンライン学習を継続するとのこと。

 一方、北京市では依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染確認例の出現が続き、市当局が状況は深刻かつ複雑であるとの見方を示し、リスク対象者に対するPCR検査によるスクリーニングについて混合検査方式から単人検査方式へ変更するといった措置を講じるなどの対応が必要とした。

中国・上海(資料)—本紙撮影

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