香港郵政、ポストの王冠マーク削除へ=消えゆく英国統治時代の名残

香港郵政当局が英国統治時代に設置された旧型の郵便ポストについて、王冠マークやロイヤル・サイファと呼ばれる王の紋章が施された部分を削除する方針であるという。

香港の日刊紙アップルデイリーが10月5日付電子版で報じた記事によると、香港には現在1148本の郵便ポストが設置されており、このうち59本が英国統治時代から使われているものにあたるとのこと。

香港郵政は同紙の取材に対し、郵便ポストに王冠マークやロイヤル・サイファが表示されているのは不適切であることから、今年3月に当該部分を覆い隠すことを決めたと回答したという。

なお、このニュースは香港各紙が一斉に報じ、香港郵政の対応に対して疑問を呈する市民や有識者のコメントの紹介が目立った。

1997年7月1日に英国から中国に返還された香港だが、現在もキングス・ロード(英皇道)、クイーンズ・ロード(皇后大道)、プリンス・エドワード(太子)といった英国王室にゆかりのあるストリート名が数多く残っている。また、香港郵政にもクイーンズ・ロード郵便局が存在する。

王冠マークが施された香港の旧型郵便ポスト=セントラル地区にて本紙撮影

王冠マークが施された香港の旧型郵便ポスト=セントラル地区にて本紙撮影

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