マカオ、国慶節連休中のホテル客室稼働率85%前後の予想=価格競争で値ごろ感

つい昨年まで8割後半から9割台を誇ったマカオのホテル客室稼働率だが、昨年(2014年)6月から続くカジノ売上の低迷、今年に入って以降の訪マカオ旅客数の減少、さらに新ホテルの相次ぐ開幕による供給増も相まって、8割を割り込むことも珍しくない状況だ。

マカオ政府統計調査局の最新統計によると、今年7月末時点のマカオのホテル客室数は前年同月比7.4%増の2万9300室、1〜7月の平均ホテル客室稼働率は前年同月比から7.6ポイント下落の78.9%となっている。

マカオのホテル運営各社は今年の夏休み前頃から需要喚起を図る目的で値下げによるプロモーション策などを積極的に打ち出すようになり、価格競争が幕を開けたといえる。この動きは秋の行楽シーズンを前にした現在も続いている。

マカオの日刊英字経済紙マカオビジネスデイリーが近日報じた記事によると、地元ホテル業組合関係者は同紙の取材に対し、10月1日から約1週間の国慶節(中国の建国記念日)大型連休期間中の客室稼働率について、およそ85%に達するだろうとの予測を示したとのこと。なお、客室単価は前年の国慶節と比較して1割程度下がっているという。

目下、マカオを訪れる旅客の約半数が日帰りだが、統計ではホテル価格の低下に伴い、宿泊を伴う旅客の滞在時間が延びる傾向も見受けられる。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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