中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1919人…広東省が278人で最多、広州市に集中=10/29

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月30日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月29日の中国本土における新規市中感染確認者数は353人(前日から29人増)だったとのこと。内訳は広東省83人、福建省41人、山西省37人、四川省32人、新疆ウイグル自治区29人、江蘇省25人、陝西省25人、内モンゴル自治区19人、北京市12人、黒竜江省11人、重慶市11人、河南省7人、湖南省5人、雲南省4人、甘粛省4人、遼寧省3人、山東省3人、青海省2人。このうち福建省の23人、陝西省の6人、江蘇省の4人、甘粛省の4人、四川省の3人、山西省の2人、重慶市の2人、北京市の1人、内モンゴル自治区の1人の計46人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は1566人(前日から413人増)。内訳は新疆ウイグル自治区248人、広東省195人、福建省168人、黒竜江省136人、内モンゴル自治区103人、湖北省96人、青海省91人、山東省84人、山西省71人、湖南省56人、雲南省52人、甘粛省48人、四川省37人、陝西省36人、河北省34人、河南省26人、天津市24人、江蘇省12人、重慶市12人、上海市9人、安徽省6人、寧夏回族自治区6人、遼寧省4人、北京市3人、浙江省3人、広西チワン族自治区3人、チベット自治区2人、江西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1919人で、3日連続増。また、6日連続1千人超となった。

 10月29日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3987人(うち輸入性が547人)で、重症者は19人(輸入性1人)。無症状の患者1万7030人(輸入性1099人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月29日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち28で、前日と同数。このうち3桁となったのは広東省(278人)、新疆ウイグル自治区(277人)、福建省(209人)、黒竜江省(147人)、内モンゴル自治区(122人)、山西省(108人)の6省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。29日の新規感染者数は前日から79人増の278人で、3日連続で3桁となった。報告例は広州市に集中しており、越秀区、荔湾区、天河区、白雲区など複数の区で30日も全民PCR検査によるスクリーニングが実施される予定。中でも、白雲区には移動検査車が投入され、最速1時間で検査結果が判明するという。省内その他は深圳市、仏山市、珠海市などからの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中で26日に輸入性の患者1人が出現。28日までに患者の濃厚接触者とされた同住者2人、さらには同じ集合住宅に住む1人(局地ロックダウンエリア内での隔離対象者)が感染確認されたほか、30日にも珠海市で感染者と共同軌跡(同じ時間に同じ場所に居合わせた)歴のある1人が新たに感染確認され、警戒が高まっている。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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