マカオカジノIR運営大手サンズチャイナが2023年4Q及び通期業績発表…アフターコロナで大幅改善

 マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は1月25日、昨年(2023年)第4四半期(10〜12月)及び通期の業績を発表。

 米国会計基準による同社の昨年第4四半期の純収入は前年同時期から323%増の18.6億米ドル(日本円換算:約2746億円)で、コロナ前2019年同時期の83%まで回復。純利益は2.88億米ドル(約425億円)で2019年同時期の56%、前年同時期は3.48億米ドル(約514億円)のマイナスだった。調整後プロパティEBITDAについても前年同時期のマイナス5100万米ドル(約75億円)からプラス6.54億米ドル(約966億円)に大きく改善。

 昨年通期の純収入は前年から307%増の65.3億米ドル(約9642億円)で、2019年の74%に相当。純利益は6.96億米ドル(約1028億円)で同34.1%、前年は15.8億米ドル(約2333億円)のマイナスだった。調整後プロパティEBITDAは前年のマイナス3.24億米ドル(約478億円)からプラス22.2億米ドル(約3278億円)に。

 サンズチャイナの親会社にあたるラスベガスサンズグループのロバート・ゴールドスタイン会長兼CEOは今回の業績発表にあたり、マカオとシンガポール両地の経営環境の改善が続く状況を反映した結果となり、次年度の成長機会に期待をしているなどとコメントを寄せた。

 マカオにとって昨年はアフターコロナ初年となり、インバウンド旅客数やカジノ売上、またカジノIR運営企業の業績に注目が集まっている。マカオ政府とカジノ運営コンセッションを締結する6陣営のうち、昨年第4四半期及び通期の業績を発表したのはサンズチャイナが初めてで、近く残る5陣営についても出揃う見通し。

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区にて本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオの統合型リゾート(IR)運営企業SJMリゾーツ社がマカオ特別行政区の成立25周年を記念して…
  2.  マカオ政府統計調査局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)の民間建築及び 不動産取引…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が今週末の3日間(2024年5月17〜19日)にかけて香港・将軍澳エ…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ金融管理局は5月17日、今年第1四半期(2024年1〜3月)のマカオ国際性銀行業務統計を公…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  4.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun