マカオのカジノ不振、今後2年間続く=豪マッコーリー証券見通し、供給増に伴う運営会社の利益減も指摘

マカオのカジノ売上が昨年(2014年)6月から今年9月まで16ヶ月連続で前年割れとなり、低迷が長期化の様相を呈している。今年1〜9月の累計カジノ売上は36.2%減の1760.15億パタカ(日本円換算:約2兆6441億円)にとどまる。

マカオの月刊英字経済誌マカオビジネスが9月30日付電子版で報じた記事によると、豪マッコーリー証券は最新レポートの中で、マカオのカジノ売上について、2017年まで低迷が続くとの予想を示したとのこと。

また、マカオでIR(統合型リゾート)の建設ラッシュが続いている現状に関して、2015年から2019年までの間にホテル客室数が65%、スロットマシン台数が75%、ゲーミング(カジノ)テーブル台数が21%それぞれ増えるとし、供給の急拡大がカジノ運営会社にとって大きなプレッシャーとなり、利益減をもたら可能性があると指摘した。

なお、10月1日、中国中央政府のマカオ出先機関、中央人民政府駐マカオ特別行政区連絡オフィス(中連弁)の李剛主任がカジノ関連を含むマカオ経済支援策を複数準備していることを明らかにしたことから、低迷打開に対する期待感も高まっている。

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

カジノチップとバカラのゲーミングテーブルのイメージ(資料)—本紙撮影

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