カジノ低迷長期化もマカオの失業率1%台を維持=今年8〜10月期

マカオ政府統計調査局が11月27日に発表した最新の雇用統計によると、今年(2015年)8〜10月期の総体失業率は1.9%となり、前回調査(7〜9月期)と同水準を維持した。不完全雇用率は0.5%で前回調査と変わらず。

マカオの失業率は今年2〜4月期まで史上最良水準の1.7%を16期連続で維持した後、3〜5月期から5〜6月期まで3期連続で1.8%、6〜8月期以降は1.9%に後退している。

今年8〜10月期の労働人口は40.20万人、労働参加率は73.2%。このうち、就業人口は39.45万人で前回調査時から400人減少。

失業人口は前回調査から100人減となる7500人。このうち、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は2.7ポイント下落の11.9%。

業界別の就業者数増減動向については、一部大型IR(統合型リゾート)の建設工事が一段落したことで建設業従事者が1000人減の5.19万人に、新ホテルの開業に伴いホテル業従事者が800人増の5.56万人となった。

前年同期との比較では、失業率と不完全雇用率がそれぞれ0.2ポイント上昇、労働参加率は1.0ポイントの下落。

目下、マカオ経済の屋台骨ともいえるカジノ売上が昨年6月から今年10月まで17ヶ月連続前年割れ、今年1〜10月の累計カジノ売上が前年比35.5%減となる中だが、カジノ運営各社は大型IR(統合型リゾート)の開幕が相次ぐ中、雇用に対して積極的な姿勢を堅持しており、失業率に目立ったマイナス影響は見受けられない。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

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