カジノ税収3割超ダウン…マカオの財政黒字半分以下に=1〜11月期

マカオ政府財政局は12月28日、今年(2015年)1〜11月累計の財政収支を公表。昨今のカジノ売上の低迷長期化を受け、歳入の大半を占めるカジノ税収が前年同期と比較して3割超の落ち込みとなり、財政黒字も半分以下にまで目減りした。

1〜11月の累計で、歳入は前年同期比29.9%減の1021.68億パタカ(日本円換算:約1兆5427億円)、年度(1〜12月)予算執行率は95.7%。このうち、カジノ税収は34.7%減の785.41億パタカ(約1兆1859億円)で、予算執行率は91.4%。歳入に占めるカジノ税の割合は実に76.9%に達している。

一方、歳出については17.3%増の621.97億パタカ(約9391億円)に膨らんでいる。歳出のうち、投資計画充当分が37.3%増の34.67億パタカ(約523億円)と増加幅が大きかったが、予算執行率は23.6%にとどまっている。

財政収支は399.71億パタカ(約6035億円)のプラスを確保できているが、黒字幅は56.9%の大幅減となった。ただし、予算執行率はすでに212.6%となっている。

マカオの月次カジノ売上は昨年6月から今年11月まで18ヶ月連続で前年割れ、今年1〜11月の累計では35.3%減の2125.00億パタカ(約3兆2086億円)。売上減の理由として、中国本土富裕層を中心としたハイローラーと呼ばれるVIPカジノ客の流出が指摘されている。

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

マカオのカジノ(資料)—本紙撮影

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