マカオ初の「連節バス」デビュー…全長18メートル定員120人

マカオは東京の山手線の内側のおよそ半分にあたる面積30平方キロ、人口約65万人というコンパクトサイズの都市ながら、インバウンド旅客数は年間3000万人を誇る。

現在、マカオには大量輸送を可能にする軌道系交通機関が存在しないことから、公共路線バスとタクシーが市民や観光客の移動にとって重要な移動手段となっている。

公共路線バスは3社が運営しており、路線の数は終夜運転をしているものも含めておよそ80あり、市内全域をほぼ網羅している。昨年の公共路線バスの利用者数は延べ2.1億人に達し、過去最高を記録した。近年、利用者の増が続く中、混雑が慢性化しており、運行本数増や車両の大型化による対策が進められている。

公共路線バス運営3社の一角、Transmac(漢字表記:新福利)は1月5日、マカオ初導入となる連節バス1台を翌6日から営業路線に投入すると発表した。

Transmacが導入した連節バスは中国の大手商用車メーカー宇通客車製で、全長18メートル、乗降用ドア3つを備え、定員は従来型の車両の2倍にあたる約120人。まず、中国本土との間の主要な陸路の玄関口となるマカオ半島北部の關閘とマカオ最大の公営住宅群を擁するコロアン島北部の石排灣地区を結ぶ51系統において、ピーク時間帯の増発用としてテスト運用される予定とのこと。

同社では、51系統の走行ルートが車線数の多い道路が中心でカーブも少ないこと、1時間あたりの利用者数が最大1500人に上る高需要路線であることから、最初に導入することを決めたとしている。

なお、連節バスの運転手は同タイプのバスを導入済みの中国・中山市等で訓練を積み、運転技術を磨いたという。

マカオ初導入となる連節バス=2018年1月5日(写真:Transmac)

マカオ初導入となる連節バス=2018年1月5日(写真:Transmac)

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