マカオ政府、給与所得税の6割返金…最大約19万円分=カジノ税潤沢で富の還元

カジノ税という潤沢な財源を抱えるマカオ政府は、インフレ対策や富の還元を理由に現金配布、個人年金口座への資金注入、医療クーポン券の配布、家庭用電気料金及び上下水道料金の補助といった施策を打ち出している。

マカオ政府財政局は3月26日、2017年度納付分の給与所得税の6割相当額を返金するプランについて、銀行口座登録済みの納税者に対して同月29日に銀行振込、未登録者に対して4月12日から小切手を発送するかたちで実施すると発表した。

プランの対象となるのは、2017年度の給与所得税を納付済みのマカオ居民(マカオ居留権保有者)で、計15万5805人。全体の20.2%を公務員、37.2%をゲーミング(ギャンブル)業従事者が占めるという。返金上限は前年度と同額の1万4000パタカ(日本円換算:約19万1130円)で、50パタカ(約680円)に満たない場合は返金されない。今回の返金総額は8億6082万5765マカオパタカ(約117億5210万円)に上る。満額返金される人の割合は全体の12.2%とのこと。

マカオの2017年度の給与所得税の年間税控除率は30%、控除額は14万4000パタカ(約196万6050円)、税率は最大12%となっている。

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

マカオの町並み(資料)=マカオ半島・内港上空から空撮、2015年4月(写真:GCS)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun