マカオ 19年7月貨幣・金融統計公表…預金残高は前月から1.6%減の約15.3兆円

 マカオ政府金融管理局は9月4日、今年(2019年)7月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.6%、通知預金が5.5%のそれぞれ下落となり、M1は4.5%減。準通貨負債は0.8%減、通貨供給量M2は1.3%減の6628億マカオパタカ(日本円換算:約8兆7250億円)となった。前年同月との比較では、M1が0.2%、M2が7.5%のそれぞれ上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが31.6%、香港ドルが48.3%、人民元が5.4%、米ドルが12.9%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.2%減の6464億マカオパタカ(約8兆5091億円)、非居民による預金残高は3.4%減の2651億マカオパタカ(約3兆4897億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.2%減の2479億マカオパタカ(約3兆2633億円)で、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.6%減の1兆1595億マカオパタカ(約15兆2635億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.0%、48.1%、4.6%、25.9%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から1.5%減の5072億マカオパタカ(約6兆6767億円)。対外民間部門への融資は2.3%減の5650億マカオパタカ(約7兆4376億円)。民間部門へ融資額は合計で1.9%減の1兆0722億マカオパタカ(約14兆1143億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.9%、48.1%、7.3%、24.9%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年7月末時点で前月末から0.3ポイント下落の56.7%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.3ポイント下落の92.5%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ53.7%、50.7%水準。不良債権比率は0.3%を維持。

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

マカオ金融管理局ビル(資料)―本紙撮影

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