マカオ、新型コロナ影響下で人口増…3.8%増の約70万人に、20年3月末=入境制限強化で中国本土からの越境通勤者のマカオ居住シフト進む

 マカオ政府統計調査局は5月11日、今年第1四半期(2020年1〜3月期)の人口統計を公表。

 今年3月末時点のマカオの総人口は、前年の同じ時期から2万5200人増(3.8%増)、昨年末から1万6500人増(2.4%増)となる69万6100人に達した。人口増の背景として、マカオでは今年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫措置で水際対策の強化が進み、2月20日から中国本土からの越境通勤が困難となったことを受け、マカオ居住シフトが進んだことが挙げられる。総人口に占める女性の割合は52.2%だった。

 今年第1四半期の新生児数は前年第4四半期から201人減の201人、新生児の性別比は103.4(100人の女児に対して男児が103.4人)。

 死亡人数は8人減の530人。死因の32.1%を悪性腫瘍(がん)が占め、循環器系疾患、呼吸器系疾患がそれぞれ30.0%、15.1%だった。新型コロナに絡む死亡例はゼロ。

 今年3月末における海外労働者数は昨年末から7020人減となる18万9518人にとどまった。新型コロナ防疫対策によるインバウンド旅客の激減を受けて経済は大きく低迷しており、労働市場にも影響が及んだものとみられる。

 マカオの面積はおよそ32平方キロメートルで、極めて人口密度の高い状態となっている。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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