マカオ、63日連続で新型コロナ新規感染確認なし…入院患者もゼロ=在外マカオ人続々帰国で状況変化の可能性も

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大する中、国際観光都市マカオでも、状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは6月10日午後5時(現地時間、以下同)から定例記者会見を開催。同センターによれば、直近で新たな新型コロナウイルス感染確認例はなかったとのこと。マカオにおける直近の新規感染確認は4月8日のことで、63日連続で新規感染確認ゼロとなり、2〜3月中旬にかけて達成した「40日連続」の記録を大きく更新中。輸入関連性症例に限ると74日連続ゼロだった。

 また、これまでの累計感染確認者数(入院)は45人(輸入性症例43人、輸入関連性症例2人)で、5月19日までに全員が治癒し退院済み。死亡例もゼロを達成している。

 マカオでは無症状であっても検査で陽性であれば感染確認者と見なされ、指定医療機関に入院して治療を受けることになっている。入院期間は平均3〜4週間、退院後も再発症リスクを考慮して隔離施設(高頂公共衛生臨床センター)の陰圧病室で14日間の経過観察、その後も14日間の自宅待機を必須とする多重の安全措置が講じられている。市中感染も発生していない。

 マカオの新型コロナ指定医療機関(2施設)には陰圧病床が232床あり、人工呼吸器72台、人工心肺装置(ECMO)3台を擁し、設備、医療スタッフとも充足した状態で乗り切ることに成功。院内感染例もなかった。

 マカオで新型コロナ入院患者がゼロ状態となったのは3月7〜14日以来の2度目のこと。前回は武漢からの旅客らの退院と流行が欧米やアジア各地へ拡大したことを受けての数千人規模の帰国ラッシュの狭間にあたる時期だった。

 しかしながら、今後は状況が変化する可能性もある。政府新型コロナウイルス感染症対策センターによれば、近く夏休みシーズンを迎えるにあたり、海外留学中のマカオ学生の多くが帰省を希望しているという。この日の会見で、在外マカオ人とマカオに滞在する外国人それぞれの原居地への帰還のため、6月17日から7月16日までの間、マカオのタイパフェリーターミナルと香港国際空港を結ぶ高速船を特別運航することが発表された。香港国際空港からマカオへ向かう便については事前登録を済ませたマカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に限られる。帰国希望者の滞在先には、新型コロナ流行エリアも含まれることから、衛生局では3月下旬から4月上旬にかけての帰国ラッシュ時と同様、帰国者数の一定の割合で輸入例が確認されることもあり得るとした。ただし、帰国者は現行の措置に沿ってマカオ到着後はイミグレーションから直接隔離検疫へ移送されるため、市中感染につながるリスクは低いとみられる。

 このほか、マカオから広東省珠海市を訪問するにあたり、公務、ビジネス、特殊な状況かつ新型コロナウイルス核酸検査の陰性証明を所持するなど所定の条件を満たした場合に限りって隔離検疫を免除する措置が11日から講じられることも明らかにされた。

 マカオでは今年1月下旬以降、入境制限を含む厳格な防疫措置が講じられている。海外からの輸入症例を阻止するため、3月後半以降、水際対策が一層強化され、現在まで維持されている。市民生活は不便を余儀なくされ、インバウンド旅客の激減に伴う経済への打撃も大きい。マカオ政府は水際対策と同時に、市民が1日1枚のマスクを確実に入手できるよう1月下旬にマスク有償配給制度の立ち上げ、毎年恒例で実施している市民への現金配布の前倒し実施や電子商品券の配布といった民生、経済支援対策も実施している。マスクの有償配給はこれまで14回にわたって実施され、総販売枚数は約8200万枚。11日から10日間、第15回の販売が実施される。

マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターによる定例記者会見=2020年6月10日(写真:マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センター)

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