マカオ、建設中・設計段階のホテルが38軒、約9400室分…20年第3四半期=コロナ禍インバウンド減で業界は苦戦続く

 近年、マカオでは新興埋立地のコタイ地区及びマカオ半島の新口岸地区を中心に大型カジノIR(統合型リゾート)、ホテルを含む複合ビル等の建設ラッシュが続いている。

 マカオ政府土地工務運輸局は11月6日、今年第3四半期(2020年7〜9月)時点で建設中のホテルが16軒、設計段階のものが22軒あり、供給客室数は前者が7085室分、後者が2312室分に上ることを明らかにした。今年第2四半期と前年同時期との供給客室数を比較すると、建設中のホテルで0.6%増と2.2%増、設計段階で2.3%減と43.2%減となった。(エリア別内訳は文末のデータ参照)

 マカオ政府統計調査局の資料によれば、今年9月末時点で営業中のホテル数は前年の同じ時期から4軒減の117軒(新型コロナの影響で一時休業中及び隔離検疫用として政府が借り上げたホテルの客室分は含まず、以下同)、客室供給数は9.9%減の3.47万室となっている。

 目下、新型コロナ防疫対策の一環として水際措置が強化される中、政府が一部のホテルを隔離検疫施設として借り上げている。通常とは異なる状況のため、参考のための比較とするが、今年9月末の数字に建設中及び設計段階の数を加えると、将来的にホテル数が約1.3倍の147軒、客室供給数が約1.3倍の4.41万室となる。

 マカオは人口約70万人、面積約32平方キロという小さな街だが、世界遺産やカジノを核とした大型IR(統合型リゾート)に加え、マカオグランプリなどの国際イベントが数多く開催されるアジア有数の観光都市として知られ、昨年の年間訪マカオ旅客数は過去最多の約3940万人に上った。

 マカオの昨年通期のホテル宿泊客数は前年から1.1%増の1410.4万人、平均客室稼働率は0.3ポイント下落の90.8%だった。近年、大型ホテルの開業が相次ぎ、客室供給数も右肩上がりに増えているが、需要も追いついており、平均客室稼働率は高位をキープできた。

 しかしながら、コロナ禍によって今年第3四半期のホテル客室稼働率は前年の同じ時期から68.0pt下落の22.8%、ホテル宿泊客数は77.4%減の237.9万人にまで落ち込んだ。9月下旬までにマカオと中国本土の間の往来制限が緩和されたことを受け、第4四半期にはマカオのインバウンド旅客の約7割を占める中国本土旅客の戻りが期待されているが、回復スピードは緩やかで、10月のホテル客室稼働率は4割程度にとどまる。今年第3四半期時点で設計段階のホテル客室数が前年同時期から4割超の減少となった要因として、コロナの影響で計画の見直しを余儀なくされたものが少なからずあったためとみられる。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2018年2月ー本紙撮影

【資料】
2020年第3四半期時点で建設または設計段階のホテルデータ(エリア別)
<マカオ半島>
・建設中:11軒 1239室
・設計段階:17軒 945室
<タイパ島>
・建設中:なし
・設計段階:2軒 427室
<コタイ地区>
・建設中:4軒 5835室
・設計段階:2軒 483室
<コロアン島>
・建設中:1軒 11室
・設計段階:1軒 457室

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