マカオ、20年第3四半期の小売業販売額が対前年50.7%減…第2四半期から回復も依然コロナ禍インバウンド減による打撃続く

 マカオ政府統計調査局は11月24日、今年第3四半期(2020年7〜9月期)のマカオの小売業販売額調査結果を公表。

 マカオでは1月下旬から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)防疫対策の一環として厳格な入境制限が講じられた結果、インバウンド旅客数が激減。インバウンド依存度が高い国際観光都市とあって、経済は大打撃を受けている。

 今年第3四半期の小売業販売総額は前年同時期から50.7%減、今年第2四半期から29.4%増の89.2億マカオパタカ(日本円換算:約1163億円)だった。価格要素を除いた販売量指数が前年同時期から61.5%の下落で、下落幅は第2四半期から10.4ポイント良化。

 前年同時期の小売業販売額の比較では、時計・宝飾品が70.0%、成人ファッションが65.4%、化粧品・衛生用品が62.0%のそれぞれ大幅減。販売量指数については、時計・宝飾品が62.3%、成人ファッションが62.3%、化粧品・衛生用品が61.2%のそれぞれ大幅下落だった。今年第1四半期から第3四半期までの累計小売業販売額は前年同時期から52.2%減の269.9億マカオパタカ(約3520億円)、販売量指数は51.9%下落。

新型コロナの影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所、世界遺産・聖ポール天主堂跡=2020年7月5日本紙撮影

 また、今年第2四半期(修正後数値)との比較における第3四半期の小売販売額は29.4%増。このうち、中国式食品土産が142.4%、時計・宝飾品が135.8%のそれぞれ顕著な増、革製品、百貨店商品についても65.4%、57.9%のそれぞれ増だったが、スーパーマーケット商品については2.2%減。販売量指数は31.8%の上昇で、中国式食品土産、時計・宝飾品、革製品、百貨店商品が173.1%、142.3%、67.4%、60.6%のそれぞれ上昇。スーパーマーケット商品は1.7%下落。

 今年第4四半期の販売量の見通しについて、調査対象となった小売店の73.3%が前年同期から減少、24.7%が変わらず、2.0%が増加見込みと回答。また、商品の販売価格については69.1%が据え置き、28.9%が下落、2.0%が上昇見込みとした。このほか、第3四半期と比較した第4四半期の経営状況については、53.9%が悪化、26.7%が安定継続、19.4%が良化するとの見通しを示した。

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府衛生局(SSM)は9月21日、同月25日から2023〜24年シーズンの無償インフルエン…
  2.  マカオ・コタイ地区で統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオを運営するギャラクシーエンターテイン…
  3.  マカオ治安警察局は9月21日、マカオ警察総局による指揮の下、地域社会の良好な治安環境の維持と保護…
  4.  マカオ保安庁は9月21日、マカオと広東省珠海市横琴新区の玄関口となる横琴口岸(イミグレーション施…
  5.  マカオでは、9月から10月にかけての5夜にわたって「第31回マカオ国際花火コンテスト」が開催され…

ピックアップ記事

  1.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  2.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手のギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は…
  3.  香港とマカオの間をおよそ1時間で結ぶ高速船「ターボジェット」及び「コタイウォータージェット」を運…
  4.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ」内に9月8日、新ホテル「W…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年9月号
(vol.123)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun