香港、新型コロナ市中感染確認2日ぶりゼロに…輸入性は4人=6/25

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 香港政府の発表によれば、6月25日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は4人だったとのこと。いずれも海外からの入境者で輸入性の事案。市中感染確認は2日ぶりにゼロとなった。

 輸入性感染確認例の内訳は、2人が英国から、1人がインドネシアからの空路入境者で、もう1院はバングラデシュから到着した船員。英国からの入境者のうち1人は今年3月と5月にアストラゼネカ製の新型コロナワクチンを接種していたという。

 前日市中感染確認された香港航空関連会社のグランドサービススタッフとして香港国際空港内で勤務する男性(27)=感染経路不明に関する続報もあった。患者はインドで最初に見つかった変異株「デルタ株」に感染していたが、そのウイルスゲノム配列が6月11日に空路インドネシアから香港入りした後に感染確認された3人と一致していたこと判明。3人の到着日午前、患者は空港で貨物便クルーの対応にあたっており、空港内に設けられた臨時サンプル採取センターで仕事をしていたこともわかったとのこと。衛生当局が関連性の調査を進めているという。

 このほか、6月13日に香港から空路英国のロンドンへ到着した女性(19)が16日に当地で受けた検査で陽性だったとする通報が英国衛生当局から寄せられたとのこと。ただし、無症状で、22日の検査では陰性だったという。これを受け、香港衛生当局は、この女性の香港の自宅があるマンションの棟(新界・元朗の御庭居第2座)へ5月31日から6月13日の間、2時間以上立ち寄った人に対する強制ウイルス検査を実施するとした。

 香港における過去14日間(6月11〜24日)累計の新規感染確認は31人で、内訳は輸入性が30人、市中感染が1人。ここまでの累計感染確認数は1万1910人(擬似事案1人含む)。

 なお、香港の6月24日午後8時時点のワクチン接種率は30.2%(1回目の接種完了)、19.7%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は339万4594回、1日あたり接種回数は4万6307回(7日移動平均値4万4841回)。

 6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに440日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。香港の市中感染ゼロが28日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が再開するとされ、早ければ7月2週目頭にも実現する見通しだったが、香港で新たな市中感染確認があったことを受け、先送りとなる公算。

香港国際空港(資料)-本紙撮影

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