マカオ、2022年2月の対外商品貿易統計公表…輸入の増加傾向続く

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により2020年2月頃から経済活動の縮小が続く。ただし、同年第3四半期から段階的にマカオと中国本土の間の往来制限が緩和され、以降は特に輸入について増加傾向が続いている。

 マカオ政府統計調査局は3月30日、今年(2022年)2月の商品貿易統計を公表。

 今年2月の貨物輸出総額は前年同月から39.2%増の10.1億パタカ(日本円換算:約154億円)。再輸出が36.8%増の8.7億パタカ(約132億円)に上り、このうち旅行用品・ハンドバッグと衣料品がそれぞれ3.1倍、2.0倍増。マカオ製の商品の輸出についても55.9%増の1.4億パタカ(約21億円)で、衣料品と銅・銅製品がそれぞれ31.6%、40.2%増。商品輸入総額は38.7%増となる105.6億パタカ(約1606億円)で、このうちコスメ・スキンケア用品が2.0倍増、香水と電子パーツがいずれも1.9増、医薬品と小型車・バイクはそれぞれ28.2%、24.2%減だった。単月の商品貿易赤字は95.4億パタカ(約1451億円)。

 今年1〜2月累計の輸出総額は前年同時期から13.4%増の24.5億パタカ(約373億円)で、内訳は再輸出が10.9%増の21.0億パタカ(約319億円)、マカオ製の商品が31.4%増の3.4億パタカ(約52億円)。輸入総額は35.7%増の246.1億パタカ(約3742億円)。商品貿易赤字は61.9億パタカ(約941億円)増の221.7億パタカ(約3371億円)。

 今年1〜2月の輸出先別は、香港が19.4億パタカ(約295億円)、米国が8882万パタカ(約13.6億円)、EUが4527万パタカ(約6.9億円)で、それぞれ17.9%、22.5%、30.5%増。中国本土は26.5%減の1.7億パタカ(約26億円)。品目別では、紡績品・衣類が52.7%増の2.5億パタカ(約38億円)、非紡績商品が10.2%増の22.0億パタカ(約335億円)。

 輸入品の原産地別では、EUが93.3億パタカ(約1419億円)、中国本土が70.1億パタカ(約1066億円)で、それぞれ59.3%、8.2%増。輸入元別では、香港が46.1%増の216.5億パタカ(約3293億円)、中国本土が16.1%減の21.8億パタカ(約332億円)。品目別では、消費財が42.2%増の184.9億パタカ(約2812億円)。このうちコスメ・スキンケア製品が37.5億パタカ(約570億円)、食品・飲料品が26.8億パタカ(約408億円)、ゴールド製ネックレスが21.8億パタカ(約332億円)で、それぞれ160.7%、24.5%、76.4%増。また、携帯電話26.9億パタカ(約409億円)、燃料・潤滑油8.8億パタカ(約134億円)、建築資材3.3億パタカ(約50億円)についても、それぞれ26.1%、15.8%、5.4%増。

 今年1〜2月の対外商品貿易総額は前年同時期から33.3%増の202.9億パタカ(約3086億円)。

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

マカオ半島中心部の町並み(資料)-2019年9月、ポンテ16にて本紙撮影

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