中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は699人…広西チワン族自治区と甘粛省が主、広東省は5市で14人=7/18

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月19日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月18日の中国本土における新規市中感染確認者数は199人(前日から82人増)だったとのこと。内訳は広西チワン族自治区134人、甘粛省32人、四川省12人、安徽省6人、広東省5人、天津市4人、上海市4人、江西省1人、重慶市1人。このうち広西チワン族自治区49人、四川省の5人、安徽省の1人、広東省の1人の計56人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは276日連続で、3日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は500人(前日から107人増)。内訳は甘粛省199人、広西チワン族自治区109人、安徽省73人、河南省45人、上海市19人、江西省13人、四川省12人、吉林省9人、広東省9人、天津市7人、山東省2人、北京市1人、江蘇省1人、浙江省1人。

 無症状を含む新規感染者数は699人で、3日連続500人超に。600人超となるのは5月23日以来のこと。

 7月18日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1425人(うち輸入性が470人)で、重症者は1人(輸入性ゼロ)。無症状の患者4035人(輸入性383人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ省内の多くの都市で感染者の出現が相次ぐ。18日の感染例は14人に上り、数の多い順に深圳市(8人)、珠海市(2人)、中山市(2人)、仏山市(1人)、惠州市(1人)の5市に分布。このうちマカオの隣に位置する珠海市では7月11日からオミクロン変異株の派生型「BA.5」の流行が続いており、累計感染者数は100人超となっている。

 18日の感染例が3桁となったのは広西チワン族自治区と甘粛省。前者は北海市、後者は蘭州市からの報告が主となっており、甘粛省の直近の流行における累計感染者数は990人に達した。他にも安徽省や河南省などでやや規模の大きい局地的な再流行が発生している。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では3千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日深夜から陽性者の出現が相次ぎ、19日午前0時までの累計は1765人に。マカオでは19日以降、全市民を対象としたPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングが高頻度で実施されており、7月23日まで継続することがアナウンス済み。11日から22日まではセミロックダウンともいえる”社会相対静止”状態に入っている。目下のマカオ市中の流行株は感染力が強いとされるオミクロン変異株派生型のBA.5.1とされている。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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