香港の新型コロナ新規感染確認者数が2日連続6千人超…臨時病院再稼働へ=8/19

 人口約730万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。

 2月から3月にかけて、オミクロン変異株派生型のBA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、長く単日200〜300人程度でこう着状態を維持した後、6月中旬から目立ったリバウンドが出現している。

 香港衛生当局が8月19日夕方の会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規市中感染確認数は前日から449人増の6260人、輸入性は58人減の185人だった。

 市中と輸入性の合計は前日から391人増の6445人で、2日連続6千人超。第5波開始以来の累計感染確認数は約143.3万人。

 輸入性の感染例の発見に至った検査地点・タイミングは空港が73人、隔離検疫ホテルが36人のほか、隔離検疫期間(3日間)満了後の到着4〜7日目に採取した検体から発見に至ったケースが55人。10人以上となった国・地域は、英国(25人)、インド(19人)、米国(16人)、フィリピン(14人)、タイ(14人)、韓国(11人)。

 新規死亡報告数は8人で、年齢は61〜93歳。4人が新型コロナワクチン未接種だった。第5波開始以来の累計死亡者数は9384人に。

 直近の公立病院の入院患者数(新型コロナ感染者)は1898人、このうち新規の入院患者が258人とのこと。容体は危篤が36人、深刻が25人など。

 医管局は、入院患者数が2千人近くに上り、重症者も緩やかに増加する中、リバウンドの拡大に伴う公立病院の医療サービスへの影響が憂慮されることから、最悪の事態への備えが必要とし、次週からランタオ島のアジアワールドエキスポ内に臨時病院を再稼働させることを決めたことを明らかにした。すでに既存の隔離病床の使用率は6〜7割に達しているとのこと。

 衛生当局では、このところのリバウンド急拡大の背景として、主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつあることとの関連性を挙げ、今後短期間内に患者の急増が見込まれる趨勢とした。

 香港では、4月から段階的に水際措置を緩和して以降、輸入性の感染例が連日出現しており、オミクロン変異株派生型の感染者も相次ぎ見つかっている。3月下旬以降に一旦流行状況が安定したことを受けて、4月中旬から5月中旬にかけて学校の対面授業再開、ソーシャルディスタンス措置の緩和(第一段階及び第二段階)が進んだ。

 ただし、5月19日のソーシャルディスタンス措置の第二段階緩和でバーの営業が再開可能となって以降、複数のバーで大規模なクラスターの発生が相次いだほか、隔離検疫ホテルで発生した交差感染をきっかけに市中でのオミクロンBA2.12.1の伝播につながったケースなどもある。こうした状況や6月中旬以降のリバウンドを踏まえ、ソーシャルディスタンス措置の一層の緩和は見合わせが続いており、少なくとも8月24日までは現状維持が決まっている。8月初旬には入境者の隔離検疫期間が3日間まで短縮されており、輸入性感染例の増につながること、隔離検疫期間満了後に発見に至るケースが一定数出現することが予想されていた。

 19日の学校からの陽性報告数は47校から69人。多くの学校で休暇に入ったため、近日は数字が下落している。学校のみならず、高齢者介護施設などグループホーム、医療機関からの陽性報告も相次いでおり、小規模なクラスターも出現している。

 8月18日時点の香港の3歳以上の人口におけるワクチン接種率は93.2%(1回目の接種完了)、90.0%(2回目の接種完了)、69.9%(3回目の接種完了)となっている。接種率は昨年後半にかけて伸び悩んでいたが、流行第5波の深刻化を受け、年初にかけて一気に上昇。ただし、一旦状況が落ち着き、こう着状態となって以降は再び頭打ち状態に。18日単日の接種回数(1〜4回目の接種合計)は2万1711回で、7日移動平均は1万9121回。年齢層別の接種率(1回目の接種完了)では、3歳以下(6.19%)、3〜11歳(79.03%)、70〜79歳(82.39%)、80歳以上(70.25%)が大きく平均を下回っており、高齢者に対する訪問接種サービスを展開するなどの接種率向上策が講じられている。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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