マカオカジノ運営SJMホールディングスが2022年第3四半期業績発表…コロナ禍で不振続く

 マカオ政府とカジノ経営コンセッションを結ぶ6陣営の一角、SJMホールディングスは10月31日、今年第3四半期(2022年7〜9月)の監査前業績を発表した。

 同社発出資料によれば、同社の今年第3四半期の赤字は約18.95億香港ドル(日本円換算:約358億円)に上ったとのこと。前年同時期は約12.48億香港ドル(約236億円)の赤字で、赤字幅が拡大した。

 純収入は前年同期比57.4%減の約10.28億香港ドル(約194億円)。このうちカジノ純収入は6割近い減少となる約9.13香港ドル(約172億円)。調整後EBITDAはマイナス約9.68億香港ドル(マイナス約183億円)。前年同時期もマイナス約4.6億香港ドル(マイナス約87億円)で、マイナス幅が一層拡大。

 カジノ売上(Gross Gaming Revenue=GGR)については、VIPが91%減の約2900万香港ドル(約5億円)、マスゲーミング(いわゆる平場)が57.2%減の約8.57億香港ドル(約162億円)、スロットマシン及びその他ゲーミング事業は52.9%減の約6600万香港ドル(約12億円)で、いずれも振るわなかった。

 同社のアンブロース・ソー副会長兼CEOは業績発表資料に寄せたコメントで、今年第3四半期も渡航制限と検疫要件による甚大な影響が続いた上、マカオ市中における流行の出現で7月に12日間にわたるカジノ施設の閉鎖もあったことを挙げ、今後の渡航制限の段階的緩和と次期カジノコンセッション発給事業者の発表に期待するとした。

写真中央の建物がSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)=マカオ、2016年7月本紙撮影

写真中央の建物がSJMホールディングスの旗艦カジノ施設「グランドリスボア」(資料)=マカオ、2016年7月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  12月3日午後4時頃、マカオタワーでバンジージャンプを終えたばかりの日本人男性(56)が息切れの…
  2.  今年(2023年)で42回目を迎えた「ギャラクシーエンターテイメント杯マカオ国際マラソン2022…
  3.  マカオ治安警察局は12月2日、マカオの路上で拾った高価なダイヤモンドブレスレットを着服したとして…
  4.  マカオ司法警察局は12月2日、不法麻酔・向精神薬販売罪でチュニジア人の男(42)=自称運転手=を…
  5.  マカオのカジノIR(統合型リゾート)運営大手サンズチャイナ社は12月1日、同社従業員と現地ボラン…

ピックアップ記事

  1.  マカオで年に一度開催されるモータースポーツの祭典「マカオグランプリ」。1954年にスタートした歴…
  2.  マカオ航空日本支社の発表によれば、現在成田路線を週4便(火・木・土・日曜)で運航しているが、今年…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  12月3日午後4時頃、マカオタワーでバンジージャンプを終えたばかりの日本人男性(56)が息切れの…
  5.  マカオでは、2019年12月に初の軌道系大量輸送機関として新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年12月号
(vol.126)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun