マカオ、2022年4Qのモバイル決済件数が前四半期比18.4%増に

 マカオ金融管理局は2月7日、昨年第4四半期(2022年10〜12月期)のクレジットカード、デビットカード、モバイル決済に関する統計を公表。

 マカオの銀行が発行した個人向けクレジットカード及びデビットカードの発行枚数と決済総額はいずれも前四半期比で増加。モバイル決済についても取引件数、取引額とも増だった。

 昨年末時点におけるマカオの銀行が発行した個人向けクレジットカードの総数は170万2444枚で、同年9月末から2.0%増、同デビットカードの総数は210万9930枚で、0.7%増。

 昨年末時点におけるマカオの銀行が承認したクレジットカードの与信総額は同年9月末から2.9%増の487億パタカ(日本円換算:約7945億円)。カード債券総額は23億パタカ(約375億円)で、このうち支払い先送り分が未収債券の32.7%にあたる7億4000万パタカ(約121億円)。支払い予定日から3ヶ月以上の未収金比率は0.3ポイント上昇の3.1%。

 昨年第4四半期のマカオ発行クレジットカードの決済総額は前年同時期から11.7%増の50億パタカ(約816億円)。このうち、キャッシングが1億4000万パタカ(約23億円)で、決済総額の2.8%を占めた。決済件数は13.3%増の784万件。このほか、利息及び手数料を含む返済総額は18.4%増となる53億パタカ(約865億円)。現金引き出しを除くデビットカードの決済件数は8.2%増の33万件、決済総額は0.7%増の6億4000万パタカ(約104億円)。

 昨年第4四半期のモバイル決済の取引件数は前の四半期から18.4%増の7271万件、決済総額は15.9%増の73億パタカ(約1191億円)で、平均決済額は100.2パタカ(約1635円)。昨年月末時点のモバイル決済受理端末及び二次元バーコード付きサイネージの数は2.5%増の約9万5000台。

 参考までに、マカオの人口は約68万人。マカオ政府は2021年、新型コロナ経済支援対策の一環として、市民のモバイル決済プラットフォームアカウントに電子マネーを配布する初の試みを実施。昨年も6月から同様のスキームが再実施されており、10月には新たな電子マネーでの給付金もあった。コロナ禍でオンラインショッピングやモバイルアプリを活用したフードデリバリーの利用も進んでおり、現金決済からキャッシュレス決済の移行が急速に進んでいる。

マカオにおける電子消費給付を使ったQRコード決済のイメージ(写真:マカオ政府経済・科技発展局/金融管理局)

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