マカオ、住宅ローン利用者の約7割が借入額約7200万円以上=2023年1Q

 このほどマカオ金融管理局の研究・統計室が公表した「2022年10月〜2023年3月不動産担保ローン統計報告」によれば、今年第一四半期(2023年1〜3月)に新規承認された住宅ローンのうち、融資額が400万パタカ(約7287万円)を超えるものが約7割を占めたとのこと。

 統計対象期間(2022年10月〜2023年3月)の新規住宅ローン承認額は前年同時期から39.1%減の99.8億パタカ(約1818億円)。1年前との比較では、昨年第4四半期と今年第1四半期がそれぞれ33.4%、44.7%の下落。前四半期との比較では、昨年第4四半期に23.9%上昇したが、今年第1四半期が15.3%の下落に転じた。

 新規住宅ローン承認額に占めるマカオ居民の割合は依然としてマカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)が大半を占め、統計対象期間は94.4%に。金額ベースでは、居民分について昨年第4四半期と今年第1四半期がそれぞれが前年同期比37.5%、45.7%の減となった一方、非居民分についてはそれぞれ同166.5%、52%の増に。

 住宅不動産購入を目的とした新規住宅ローン承認額は全体の49%を占め、昨年第4四半期と今年第1四半期がそれぞれが前年同期比61.5%、49.3%の減トンったが、その他用途については昨年第4四半期が前四半期から26.7%上昇した後、今年第1四半期に35.7%の下落に転じた。

 今年第1四半期の住宅不動産購入を目的とした新規住宅ローン承認額は27.6億パタカ(約503億円)。案件毎の融資額の内訳は400〜600万パタカ(約7287万〜1億0930万円)が40.8%(昨年第4四半期から6.0ポイント上昇)、600万パタカ(約1億0930万円)以上が27.9%(同0.7ポイント下落)で、400万パタカ以上が全体の約7割を占めた。300〜400万パタカ(約5465〜7287万円)の割合は15.4%(同1.0ポイント下落)に。

 今年第1四半期に新規承認された住宅ローンの大半は変動金利型だった。ローン金利がプライムレートより2.5%以上低いものが76.3%を占め、昨年第4四半期の49%及び昨年同時期の73.6%を上回った。また、プライムレートより金利が2〜2.5%低いローンが6.3%を占め、前の四半期の9.6%を下回ったが、昨年同時期の0.5%を上回った。

住宅が密集するマカオ半島の町並み(資料)=2020年7月本紙撮影

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