マカオ国際空港で爆弾テロ想定した大規模訓練実施

 マカオ民航局(AACM)は9月22日、マカオの主要な空の玄関口となるマカオ国際空港で同月21日夜、緊急事態を想定した大規模訓練を行ったと発表。

 マカオ国際空港ではハイジャック対策や防災といった様々な訓練が定期的に実施されている。

 今回の訓練は爆弾テロを想定したシナリオで行われ、治安警察局がコーディネートを担当し、警察総局、税関、司法警察局、消防局、衛生局、海事・水務局、民航局といった政府関連部門のほか、空港管理会社、空港警備会社、空港サービス会社、マカオ航空から約140人が参加したとのこと。

マカオ国際空港で実施された緊急事態を想定した大規模訓練の様子=2023年9月21日(写真:マカオ政府民航局)

 具体的には、乗り継ぎ旅客用の手荷物検査場で不審なスーツケースを開封検査しようとした際、持ち主の旅客が荷物を残して逃走。手荷物検査員が追跡するとともに、上長を通じて警察に通報し、身柄の確保に成功。開封検査で逃げた男のスーツケースの中から爆発物とみられる物品が見つかり、現場の封鎖及び避難、同乗の乗客を集合させての調査、また緊急事態宣言と関係各部門による緊急対応がスタート。その後、同乗の別の乗客1人の手荷物内から起爆装置とみられる物品が見つかり、即逮捕。このほか、爆発物処理班が空港南側防護区で爆弾処理作業にあたり、司法警察局が捜査を通じて爆発物を所持していた2人が外国のテロ組織メンバーで、マカオ経由で目的地に入り爆弾テロを計画していたことを突き止め、最後に治安警察局による空港全体の捜索及び司法警察局による鑑識作業の終了を経て、緊急事態及び封鎖を解除するという一連の手順がおよそ2時間半にわたって確認され、想定した効果を達成し、順調に終えることができたとした。

 マカオ国際空港はタイパ島の北東部にあり、ポルトガル統治時代の1995年に開港した。現在は東北及び東南アジアとの短距離路線が主で、LCCの誘致に積極的なことでも知られる。日本との間の定期便については、マカオ航空が東京(成田)と大阪(関西)に直行定期便を就航している。

マカオ国際空港で実施された緊急事態を想定した大規模訓練の様子=2023年9月21日(写真:マカオ政府民航局)

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