経済自由度世界29位―高評価得るも一部に課題

マカオ政府金融管理局は1月14日、同日に米国の保守系シンクタンク、ヘリテージ財団が発表した2014年度「世界経済自由度指数」の結果についてコメントを発表。マカオは総体経済自由度で平均を上回る71.3ポイントを得て6年連続で「比較的自由」な経済体と評価されたとしている。

マカオの世界順位は昨年の26位から3つ後退の29位、アジア42の経済体の中では昨年と同じ7位だった。なお、香港が世界順位で首位。アジアでマカオより上位に位置するのは上位から香港、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランド、台湾、日本の順。

評価の基準となる10項目の経済自由度指標について、マカオは財政支出、貿易自由度、投資自由度、貨幣自由度、金融自由度で高位置につけた。

調査レポートでは、マカオは長きにわたって世界貿易と投資の恩恵を受け、ビジネス環境はスムーズ、私有財産権も尊重されているとした他、リゾート、カジノプロジェクト及びインフラへの投資が、すでに小規模経済体であるマカオを世界をリードする旅の目的地へと変貌させたと評価している。

一方、汚職対策や労働自由度に対する評価ポイントは下落している。有識者によると、昨年マカオではカジノディーラー職の非マカオ籍者への開放について社会問題化したことなどが要因ではないかとみる。優秀な人材に対する労働市場の開放は世界的趨勢でもあると指摘。マカオはすでに13万人の非マカオ籍労働者を抱えているが、そんな中で労働自由度評価が低下したことに注目すべきとしている。

マカオ半島中心部(写真はイメージ)―本紙撮影

マカオ半島中心部(写真はイメージ)―本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  2.  マカオ治安警察局は7月26日、マカオ警察総局による指揮の下、マカオの良好な治安環境の保護・維持を…
  3.  ユネスコのアジア太平洋地域世界遺産研修研究所は7月23日、第46回国連大会が開催中のインド・ニュ…
  4.  マカオ司法警察局は7月25日、マカオで覚醒剤の密売したとしてタンザニア人旅客の20代の男を逮捕し…
  5.  マカオ治安警察局は7月25日、カジノ施設が集積するマカオ半島新口岸地区にあるスーパーマーケットで…

ピックアップ記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  3.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun