マカオ、モバイル決済額が前四半期から4.0%増に…クレカは4.6%増=2023年3Q

 マカオ金融管理局は11月7日、今年第3四半期(2023年7〜9月期)のモバイル決済及びクレジットカード、デビットカードに関する統計を公表。

 マカオローカルのモバイル決済の取引件数と取引額が前の四半期から増、またマカオの銀行が発行した個人向けクレジットカード及びデビットカードの発行枚数についても同様。決済総額についてはクレジットカードが増加、デビットカードは下落に。詳細は以下の通り。

 今年第3四半期のマカオローカルのモバイル決済取引件数は前の四半期から4.0%上昇の7685万件、決済総額は3.1%増の70億パタカ(日本円換算:約1308億円)で、1取引当たりの平均決済額は91.4パタカ(約1710円)。今年9月末時点のモバイル決済受理端末及び二次元バーコード付きサイネージの数は前四半期末から0.9%増の約10万0144台。

 今年9月末時点におけるマカオの銀行が発行した個人向けクレジットカードの総数は前四半期末から0.3%増の172万4672枚、同デビットカードの総数は2.7%増の225万7462枚。

 今年9月末時点におけるマカオの銀行が承認したクレジットカードの与信総額は前四半期末から1.2%増の491億パタカ(約9177億円)。カード債券総額は27億パタカ(約505億円)で、このうち支払い先送り分が未収債券の28.3%にあたる7億6000万パタカ(約142億円)。支払い予定日から3ヶ月以上の未収金比率は0.1ポイント上昇の2.7%。

 今年第3四半期のマカオ発行クレジットカードの決済総額は前に四半期から4.6%増の62億パタカ(約1159億円)。このうち、キャッシングが1億6000万パタカ(約30億円)で、決済総額の2.7%を占めた。決済件数は11.6%増の1019万件。このほか、利息及び手数料を含む返済総額は11.7%増となる65億パタカ(約1215億円)。現金引き出しを除くデビットカードの決済件数は47万件、決済総額は5億7000万パタカ(約107億円)。

 参考までに、マカオの人口は約68万人。マカオ政府は2021年、新型コロナ経済支援対策の一環として、市民のモバイル決済プラットフォームアカウントに電子マネーを配布する初の試みを実施。昨年も6月から同様のスキームが再実施されており、10月には新たな電子マネーでの給付金もあった。コロナ禍でオンラインショッピングやモバイルアプリを活用したフードデリバリーの利用も普及しており、現金決済からキャッシュレス決済の移行が急速に進んでいる。

マカオにおける電子消費給付を使ったQRコード決済のイメージ(写真:マカオ政府経済・科技発展局/金融管理局)

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