マカオ、タクシー乗客が運転手に暴力振るい車載機器破壊…助手席シートベルトめぐるトラブル

 マカオ政府交通事務局は5月17日、同月16日未明にタクシー助手席でのシートベルト着用をめぐるトラブルが発生したことを明らかにした。

 同局によれば、タクシー運転手がホテルのタクシー乗り場で客を載せた際、助手席を利用する乗客に法律で規定されているシートベルトの着用を求めたところ、乗客はこれを拒否した上、暴力を振るってきたとのこと。運転手が警察へ通報し、警察官の到着を待つ間、この乗客が車内にあった車載レコーダーを強引に外して車外へ持ち出し破壊。その後、警察が到着し、負傷した運転手は治療のため病院へ搬送されたという。

 車載レコーダーは法律に基づきタクシーに設置されているもので、プライバシー保護の観点から、録画データの確認には法的手続きが必要となる。同局がサプライヤーに検査させたところ、機器の封印は解かれておらず、録画データの流出はないとの見方を示した。

 同局では、職業ドライバーの運転の安全は高く保証されており、同局として警察による捜査に全面協力するとともに、タクシー営業法の規定に基づき、乗客が車載設備の正常運用に支障を与えたとして3万パタカ(日本円換算:約60万円)の罰金を科し、相応の刑事責任についても追求するとした。

マカオのタクシー乗り場のサイネージ(資料)=本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は7月26日、同局の管轄下にある特警隊が同月27日午前9時から正式にタイパ島北安…
  2.  マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は7月25日、今年第2四半期…
  3.  マカオ・コタイ地区にある東亜運動会体育館(通称:マカオドーム)で7月26日午後、マカオ警察総局と…
  4.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は7月26日、今年第2四半期(2024年4〜6月期)の雇用…
  5.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年8月号
(vol.134)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun