マカオ半島北部を巡回する「ハローキティ」テーマのバスが運行開始

 マカオ政府経済・科技発展局(DSEDT)とマカオ北区工商連会は(2025年)3月29日からマカオ半島北部の経済活性化策の一環として日本のIPを活用した「サンリオキャラクターズ夢幻花園(Flora Fête with Sanrio characters)」イベントをマカオ半島北部一帯で開催している。

 DSEDTが5月17日に発表したところによれば、イベント開始から5月15日までの間、延べ17万人超がイベントを参観に訪れたほか、ソーシャルネットワークサービス(SNS)における注目度も上昇し、イースターホリデーから労働節ホリデーにかけて、記念写真撮影を目的に北区を訪れる市民及び旅客の人流が明瞭な増だったとのこと。また、イベント関連調査で、全体の79%がイベントにより北区での消費が増えると回答したという。

「サンリオキャラクターズ夢幻花園」イベントに関連して登場した「ハローキティ」テーマ巡回バスの車体と乗り場のイメージ=2025年5月17日(写真:DSEDT)

 DSATでは、イベントコンテンツの拡充による吸引力アップのため、同日から特別デザインの「ハローキティ」テーマバスの運行をスタートした。

 バスは車体、座席、吊り革などにハローキティ要素を豊富に採用。マカオ半島の北区にある青茂イミグレーションと關閘イミグレーションを出発し、北区一帯を巡回するルートで運行されるとのこと。なお、乗車にあたっては事前予約が必要で、運賃は無料という。運行日は(2025年)10月13日の毎日で、1日5便(台風警報シグナル8以上が発令された場合は運休)。

「サンリオキャラクターズ夢幻花園」イベントに関連して登場した「ハローキティ」テーマ巡回バスの車内の様子=2025年5月17日(写真:DSEDT)

 イベントの開催期間は(2025年)10月13日までの約半年間。メイン会場となるのは祐漢街市公園と青洲坊蓮花広場で、それぞれグルメと花卉をテーマにしたサンリオキャラクターズの大型インスタレーション作品とキャラクターグッズが当たる遊戯ブースを設置するほか、祐漢街市公園のステージではサンリオキャラクターズのパフォーマンス上演、青洲坊蓮花広場ではサンリオキャラクターズのミート&グリートも予定されている。また、青洲大馬路に180メートルに及ぶサンリオキャラクターズが描かれたテーマウォール、青茂イミグレーション入口にはハローキティの大型バルーンも設置され、連日多くの市民や観光客で賑わっている。:開催日限定

 さらに、イベントの一環として、4月14日から(2025年)10月11日まで、マカオ半島北部の中小事業者による店舗で指定の電子決済プラットフォームを使って1決済あたり50パタカ(日本円換算:約900円)以上消費した場合、サンリオの特製キャラクターグッズが当たるオンライン抽選に参加できる「消費抽選キャンペーン」も行われている。

 開催日限定のプログラム、消費抽選キャンペーン、ハローキティテーマバスに関する情報を含むイベントの詳細は公式サイト(https://mocommunityevent.com/)で確認することができる。(サイトの言語は中国語、ポルトガル語、英語)

 マカオでは一昨年(2023年)1月初頭のウィズコロナ転換による水際措置の大幅緩和を受けてインバウンド旅客数の急回復が続いており、直近まで勢いを維持している。ただし、アフターコロナでは、インバウンド旅客の消費嗜好の変化のほか、リベンジ消費の減退、ボーダーを跨ぐ移動が容易になったことで「北上消費」と呼ばれる広東省珠海市への消費流出など、マカオ市民のマカオ以外での消費が増えたとの指摘もある。マカオ半島北区は地理的に珠海市とのボーダーに近く、コミュニティ経済への影響が比較的大きいエリアのひとつとされる。

「サンリオキャラクターズ夢幻花園」イベントに関連して登場した「ハローキティ」テーマ巡回バスのルート(図版:DSEDT)

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