香港の旧正月「お年玉」相場、上向き傾向=各銀行で新券の両替はじまる

香港の各銀行で「利是(ライシー)」と呼ばれる旧正月のお年玉に使う新券の両替が2月10日からはじまった。香港やマカオでは、今も農暦(いわゆる旧暦)を盛大に祝う習慣が残っており、2月19日の旧正月元旦を目前に控え、新年を迎える準備が進められている。

当地のお年玉事情は日本と若干異なる。日本では家族内で大人から子供にあげるものという考え方が一般的だが、こちらでは親から子供、既婚者から未婚の家族や友人、会社の上司から部下、マンションの管理人、よく訪れるレストランの給仕スタッフなど、配布先は多岐にわたる。しかしながら、それぞれの金額はそれほど大きくない。日本と貨幣価値が変わらない香港だが、現在も10香港ドル(日本円換算:約150円)紙幣や20香港ドル(約300円)紙幣が発行されており、お年玉として使われる。

香港の日刊紙「アップルデイリー」が2月10日付電子版で報じた内容によると、同紙が2月第2週の4日間に18歳以上の1343名を対象にした電話アンケートを実施したところ、この旧正月、ポチ袋1つあたりに入れるお年玉の金額として、最多を占めたのは63.8%の20香港ドルで、前年の66.8%から3ポイント下落。一方で、50香港ドル(約750円)が11%、100香港ドル(約1500円)が9%と全体の20%を占め、前年より1割程度増えた。また、準備するお年玉の総額については、23.9%が昨年より減少、27.1%が増加、48.9%が変わらずと回答したという。

香港では2014年の住宅不動産価格が過去最高を記録するなど、好景気が続いている。間もなく迎える未年、お年玉相場も若干ながらも上向き傾向となっているようだ。

旧正月シーズンの香港やマカオの商業施設では「財神」が来訪客にお年玉としてクーポン券などを配るイベントも各所で開催される(写真:Grand Hyatt Macau)

旧正月シーズンの香港やマカオの商業施設では「財神」が来訪客にお年玉としてクーポン券などを配るイベントも各所で開催される(写真:Grand Hyatt Macau)

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