マカオの人口63.6万人に、返還後15年で45%増=出稼ぎ労働者が全体の4分の1強、14年末

マカオ政府統計調査局は3月4日、昨年(2014年)12月末時点における最新の人口統計を発表。総人口は前年比4.7%増の63万6200人に上り、全体の50.6%を女性が占めた。年齢別では65歳以上の割合が8.4%、0-11歳が11.4%で、それぞれ0.4ポイント、0.1ポイントの上昇。15-64歳は84%で0.5ポイント下落。

昨年通年の新生児数は前年から789人増の7360人となり、1989年以来最高に。性別比は109.7(女児100に対して男児109.7人)。

死亡数は19人増の1939件で、三大死因は悪性腫瘍(がん)が679人、循環器系疾病が467人、呼吸器系疾病が325人。

中国本土からの移民は2551人増の5889人、居留権獲得者数は213人減の2278人。外地傭員(外地からの出稼ぎ労働者)数は23.6%(3万2508人)の大幅増となる17万346人に達し、総人口の4分の1以上を占めた。

今世紀に入って以降、マカオの人口は右肩上がりに増えており、ポルトガルから中国へ返還された年にあたる15年前(1999年末)の43.8万人から45%、10年前(2004年末)の46.5万人から37%、5年前の54.2万人から17%のぞれぞれ増となっている。大型リゾート施設が相次ぎ開業、または建設中であることから、サービス業や建設業に従事する外地からの出稼ぎ労働者が増えているのが主要因。出稼ぎ労働者の出身地別割合では、中国本土が全体の65.0%と大半を占め、その他はフィリピンが12.7%、ベトナムが7.9%、香港が5.7%、インドネシアが2.3%の順となっている。出稼ぎ労働者の増に伴い、生活習慣の違いなどからローカルコミュニティとの摩擦も発生しており、マカオの新たな社会問題となっている。

なお、マカオの面積は大阪環状線の内側とほぼ同じ約30平方キロメートルと小さく、世界で最も人口密度が高い地域となっている。

住宅や商業ビルが密集して建ち並ぶマカオ半島の旧市街地(資料)=2014年—本紙撮影

住宅や商業ビルが密集して建ち並ぶマカオ半島の旧市街地(資料)=2014年—本紙撮影

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