マカオカジノIR運営大手GEGが17年通期業績発表…増収増益=日本進出に積極的な取り組みも

マカオのカジノ運営ライセンスを保有する6陣営の一角、ギャラクシーエンターテイメントグループ(GEG)は2月28日に記者会見を開き、昨年(2017年)通期(1〜12月)及び第4四半期(10〜12月期)の監査前業績を公表した。

同社の発表によれば、昨年通期の売上高は前年から18.2%増の624.50億香港ドル(日本円換算:約8545億円)、調整後EBITDAは36.7%増の141.47億香港ドル(約1936億円)、株主に帰属する純利益は67.2%増の105.04億香港ドル(約1437億円)、経常外費用を除いた調整後の株主に帰属する利益は61.3%増の109.58億香港ドル(約1500億円)に上った。調整後EBITDA及び株主に帰属する純利益が過去最高。

同社マネジメント層基準計算による昨年通期のカジノ売上は、前年から17.1%増の579.69億香港ドル(約7933億円)。部門別の内訳は、マスゲーミング(いわゆる平場)による売上が15.4%増の242.08億香港ドル(約3313億円)、VIPルームが19.0%増の316.00億香港ドル(約4323億円)、スロットマシンが9.9%増の21.61億香港ドル(約296億円)。

GEGはマカオを本拠地とし、マカオ半島で「スターワールドマカオ」、コタイ地区で「ギャラクシーマカオ」、「ブロードウェイマカオ」の各カジノIR(統合型リゾート)、中小ホテルに併設するフランチャイズ形式のカジノ施設「シティクラブ」を運営している。

また、現在進行形の将来計画として、コタイ地区の旗艦施設ギャラクシーマカオの第3期、第4期拡張部の開発に着手するほか、マカオ以外の潜在市場についても、モナコの同業モンテカルロSCMとの戦略パートナーシップによる日本におけるカジノIRプロジェクトへの参入に向けた取り組み、フィリピン・ボラカイ島におけるネイチャーリゾート開発プロジェクト、中国・珠海の横琴新区における低密度型複合リゾート開発プロジェクトを積極推進しているとした。

なお、マカオ政府とGEGのカジノ経営権契約(コンセッション)が2022年6月26日に満期を迎える。同社のフランシス・ルイ副会長(1枚目の写真の左から2人目)は記者会見の質疑応答中で、マカオ政府の方針に協調し、地域社会への貢献を継続していることを挙げ、契約更新についてポジティブな見方をしていると回答した。

2017年通期及び第4四半期業績発表記者会見に臨むGEG経営陣=2018年2月28日、コンラッド香港-本紙撮影

2017年通期及び第4四半期業績発表記者会見に臨むGEG経営陣=2018年2月28日、コンラッド香港-本紙撮影


GEGの旗艦施設、ギャラクシーマカオの俯瞰(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

GEGの旗艦施設、ギャラクシーマカオの俯瞰(資料)=マカオ・コタイ地区-本紙撮影

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