マカオ税関が大量の未納税たばこ持ち込み企図した高齢男性を摘発…電動車椅子や衣服の中に隠す

 澳門海關(マカオ税関)は10月15日、同月14日午前、中国本土の珠海市との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーション(ボーダーゲート)の入境ホールにある税関検査場において、大量の未納税たばこの持ち込みを企図したマカオ人の70代の男性を摘発したと発表。

 税関によれば、男性は電動車椅子を利用し、税関検査場では申告物なしを意味する緑色のレーンを通過したが、人影に隠れるように移動するなど税関職員の視線を遮るような不審な行動をしていたため、税関職員が呼び止め、手荷物検査エリアに誘導。調査の結果、電動車椅子の荷物カゴと座席のクッション下、さらにはバッグの中、衣服の中にも紙巻きたばこを隠し持っていたことが判明。総量は3200本にも上った。男性は税関の調べに対し、自家用であると説明したが、輸入に必要な申告書類を提示できなかったため、対外貿易法違反で起訴するに至ったという。

 近年、マカオではたばこ製品の値上げや禁煙エリアの拡大が続いている。直近では、2015年7月にたばこ消費税の増税が実施されると同時に、海外(中国本土、香港、台湾を含む)からの免税持ち込み範囲についても、従来の紙巻きたばこを現状の100本(5箱)から19本、葉巻を10本から1本、刻みたばこは100グラムから25グラムとする大幅な縮小が図られた。内外価格差を利用した安いたばこの流入を防ぐべく、各イミグレーションの税関検査場でのチェックも強化されている。税関では、マカオを往来する旅客に対し、マカオへの物品持ち込みルールを理解、遵守する必要があるとし、詳細については税関ホームページを参照するよう呼びかけている。

電動車椅子の各所から発見された未納税たばこ(写真:澳門海關)

電動車椅子の各所から発見された未納税たばこ(写真:澳門海關)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は4月26日、世界知的所有権機関(WIPO)が制定した「世界知的財産の日(…
  2.  マカオにとって最大の旅客ソースとなる中国本土では5月1日から5日までが5連休(「五・一」労働節ゴ…
  3.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は4月26日、今年第一四半期(2024年1〜3月期)の雇用…
  4.  マカオの公共路線バスで4月25日午前0時から中国本土版のアリペイ、香港版のアリペイ、マカオ以外の…
  5.  近日、マカオを含む中国華南の珠江デルタ地域では大雨が続いている。  マカオ政府海事・水務局…

ピックアップ記事

  1.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun