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マカオ、9月のカジノ売上は対前月3割上昇も約815億円にとどまる…年内二番目の低水準=水際措置再強化響く

カジノ2021/10/01 13:37

 マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)は10月1日、今年(2021年)9月のマカオの月次カジノ売上(Gross Gaming Revenue=GGR)について、前年同月から165.9%増、前月から32.4%増となる58.79億マカオパタカ(日本円換算:約815億円)だったとする最新統計を公表。

 前年同月比では8ヶ月連続でプラスを維持。前月比では2ヶ月ぶりに上昇したが、今年に入って以降で二番目の低水準だった(最低は8月)。

 マカオでは、昨年1月下旬から現在に至るまで入境制限を含む厳格な水際措置が講じられており、平年と比較してインバウンド旅客数が大幅に落ち込んでいる。ただし、昨年第3四半期以降は中国本土との往来制限の緩和が進み、カジノ売上の回復につながった。しかしながら、今年5月下旬にマカオと隣接する中国広東省、7月下旬には中国本土各地で新型コロナの再流行が出現。8月初旬と9月下旬にはマカオで市中感染確認例もあった。こういった事情から、入境制限を含む各種水際措置が一時的に強化されたことによるインバウンド旅客減が6月、8月、9月の売上に影響を与えたとされる。ただし、5月下旬からと7月下旬からのの再流行も約1ヶ月で終息し、水際措置は従前の水準まで緩和されたが、目下のところは9月下旬のマカオでの市中感染確認例の出現を受けて水際措置が引き締めとなり、10月初旬の中国本土の大型連休(国慶節ゴールデンウィーク)のインバウンド旅客動向にマイナス影響が及ぶ見通しだ。

 9月の1営業日あたりの平均売上は1.96億マカオパタカ(約27.1億円)。新型コロナの影響が生じて以降の推移は、昨年2月(2月5〜19日の休業期間を除く14日間)2.22億マカオパタカ(約30.8億円)、3月1.70億マカオパタカ(約23.6億円)、4月0.25億マカオパタカ(約3.5億円)、5月0.56億マカオパタカ(約7.8億円)、6月0.23億マカオパタカ(約3.2億円)、7月0.43億マカオパタカ(約6.0億円)、8月0.43億マカオパタカ(約6.0億円)、9月0.74億マカオパタカ(約10.3億円)、10月2.35億マカオパタカ(約32.6億円)、11月2.25億マカオパタカ(約31.2億円)、12月2.52億マカオパタカ(約34.9億円)、今年1月2.59億マカオパタカ(約35.9億円)、2月2.61億マカオパタカ(約36.2億円)、3月2.68億マカオパタカ(約37.2億円)、4月2.80億マカオパタカ(約38.8億円)、5月3.37億マカオパタカ(約46.7億円)、6月2.18億マカオパタカ(約30.2億円)、7月2.72億マカオパタカ(約37.7億円)、1.43億マカオパタカ(約19.8億円)。昨年第2四半期が底で、以降は今年5月にかけて回復が進む様子が見てとれる。

 今年1〜9月累計のカジノ売上は前年同時期から75.6%増の677.87億マカオパタカ(約9398億円)。変動率は前月時点から5.5ポイント上昇。

 DICJは新型コロナ防疫体制下におけるカジノ営業にあたって運営会社に対して従業員及びゲストの健康を最大限保護することなどを求めており、ゲーミング(カジノ)テーブル間の距離の確保、テーブルゲームでは隣席を空ける対応(例えばバカラテーブルでは1テーブルに同時に着席できるのは3〜4人)、スロットマシンについても1台または2台おきの稼動と定められ、交差感染リスク軽減が図られている。チップ等のゲーミング用品に対する消毒も強化実施されている。再開したといっても、あくまで限定的ものだ。

 また、ゲストは入場時にマスクの着用、検温、有効な健康コード(衛生当局の専用サイト上で直近の滞在歴、新型コロナ患者との接触歴の有無、発熱や咳といった症状の有無、連絡先を入力して生成されるQRコード)の提示が義務付けられている。3月3日から新型コロナウイルス核酸検査陰性証明書の提示を必須とする措置は撤廃された。

 なお、昨年通期のカジノ売上は前年から79.3%減の604.41億マカオパタカ(約8379億円)で、2年連続前年割れ。マカオ政府の2021年度財政予算におけるカジノ売上見込みは1300億マカオパタカ(約1兆8023億円)。ただし、ここ数ヶ月は失速しており、予算達成は厳しい状況で、政府が下方修正を行う考えを示している。

ゲスト及び従業員のマスク着用やカジノ用品の消毒強化といった防疫対策を講じた上で営業を続けているマカオのカジノ施設(資料)=2020年3月(写真:GCS)

【資料1】2021年のマカオの月次カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・1月:80.24億マカオパタカ=約1113億円(63.7%減)
・2月:73.12億マカオパタカ=約1014億円(135.6%増)
・3月:83.06億マカオパタカ=約1152億円(58.0%増)
・4月:84.01億マカオパタカ=約1165億円(1014.4%増)
・5月:104.45億マカオパタカ=約1448億円(492.2%増)
・6月:65.35億マカオパタカ=約906億円(812.5%増)
・7月:84.44億マカオパタカ=約1171億円(528.1%増)
・8月:44.42億マカオパタカ=約616億円(234.0%増)
・9月:58.79億マカオパタカ=約815億円(165.9%増)
>1〜9月累計:677.87億パタカ=約9398億円(75.6%増)

【資料2】2013年〜2019年のマカオの年間カジノ売上の推移(カッコ内は前年比)
・2013年:3607.49億マカオパタカ=約5兆0019億円(18.6%増)
・2014年:3515.21億マカオパタカ=約4兆8740億円(2.6%減)
・2015年:2308.40億マカオパタカ=約3兆2007億円(34.3%減)
・2016年:2232.10億マカオパタカ=約3兆0949億円(3.3%減)
・2017年:2657.43億マカオパタカ=約3兆6846億円(19.1%増)
・2018年:3028.46億マカオパタカ=約4兆1991億円(14.0%増)
・2019年:2924.55億マカオパタカ=約4兆0550億円(3.4%減)
・2020年:604.41億マカオパタカ=約8379億円(79.3%減)

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